インサイトテクノロジーの「Insight Masking」が、noteにおける個人情報マスキング作業の効率化に成功した。従来20時間以上かかっていた作業を数分に短縮し、生成AI活用と個人情報保護の両立に成功している。
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コンテンツ共有サービス「note」を提供するnoteは、月間20時間かかっていた個人情報のマスキング作業を、AIなどの活用で数分に圧縮することに成功した。データマスキングソフトウェア「Insight Masking」を提供するインサイトテクノロジーが2025年1月16日に発表した。
noteは問い合わせ対応業務の効率化を目指して生成AIの導入を検討していたが、ユーザーから寄せられる問い合わせ文にはアカウント名や住所、クレジットカード番号など多様な個人情報が含まれる場合があった。こうした個人情報を生成AIに読み込ませることは社内のガイドラインで禁じられており、データ活用と個人情報保護の両立が大きな課題となっていた。
この課題を解決するためAIとルールベースを組み合わせたInsight Maskingを採用した。noteのCSリーダーである村岡俊介氏は次のように述べている。
「Insight Maskingに搭載されたAIが、問い合わせ内容に含まれる個人情報をほぼマスクしてくれます。AIで検出しきれない部分をルールベースで補うことで、高精度なマスキングを実現できるようになりました。個人情報を適切に保護した上でAIで問い合わせを分類できるため、きめ細かな状況分析が可能となりました。このデータを活用し、さらなるサービスの改善に取り組んでいます。今後他の領域でもInsight Maskingが利用できないか検討中です」
「Insight Masking」の導入により、次のような効果が得られたとされている。さらにSaaS版では専門スキルを持たない担当者でも容易に導入できる点が高く評価されている。
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