KDDIはAWSがWAKONXにおける戦略的連携を開始した。KDDIの通信技術、AWSのクラウド技術、両社のAI技術を統合し、業界別ソリューションの高度化を図る。
KDDIは2025年2月21日、Amazon Web Services(AWS)と同社のソリューション基盤「WAKONX」(ワコンクロス)における戦略的連携を開始した。KDDIの通信技術やクラウドインテグレーション力、AWSのクラウドサービスと両社のAI技術を組み合わせ、業界別ソリューションの高度化を図る。ターゲットは物流・小売・放送業界などだ。AWSの販路を利用したWAKONXの提供やKDDI独自のデータクリーンルーム技術を活用した企業間データ連携も強化する。
KDDIは通信インフラを手掛ける他、傘下にクラウドインテグレーションを手掛けるアイレットや生成AIを得意とするELYZAを持つ。
KDDIとAWSの今回の連携では、KDDIの通信ネットワーク技術、AWSのクラウド技術、両社のAI技術を組み合わせる。「WAKONX」はKDDIが展開するAIソリューションのブランド名だ。通信からデータ基盤、AIによる付加価値創出までをワンストップで提供することを強みに、業界別ソリューションを展開する。
KDDIとAWSはこれまでも社会課題解決に向けた連携を深めており、企業・自治体やスタートアップを対象に、生成AIの開発や活用支援を進めてきた。今回の連携では、物流、小売、放送・メディアなど各業界の課題解決に向け、KDDIおよびグループ各社がAWSの最新クラウドサービスや技術支援を受け、AWSのエンジニアと協力してWAKONXのソリューション開発を進める。
具体的にはAWSが豊富なサービスと技術支援を提供し、KDDIがデータ&AI基盤を提供、アイレットやKDDIアジャイル開発センターがシステム開発を担当する。またフライウィールがデータ分析・活用、ELYZAが生成AIの開発・活用を担う。
さらに、AWSの販路を活用しWAKONXのソリューションをSaaS(Software as a Service)として提供することを目指す。「AWS Marketplace」を通じて中小企業にも利用しやすいサービス体系を構築し、デジタル化のスピードアップを図る。また、AWSと共同でセミナーを開催し、プロモーション活動も展開する予定としている。
連携の第一弾として、物流業界向けの「WAKONX Logistics」を強化する。AIやデジタルツイン技術を組み合わせたSaaSソリューションの高度化や、AWS Marketplaceを通じた販路拡大を目指す。また、KDDIの「auデータ」やデータクリーンルーム技術と、AWSの広告・マーケティング向けソリューションを融合し、企業間データコラボレーションによる新たなビジネスモデルの創出や、よりパーソナライズされた顧客体験の提供を目指すとしている。
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