HPEは2025年5月22日、モダナイゼーションを支援するプライベートクラウドポートフォリオを発表した。仮想化コスト削減とクラウド管理の簡素化を両立し、VM EssentialsやEnterprise Softwareを通じて柔軟性と効率を提供する。
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Hewlett Packard Enterprise Company(以下、HPE)は2025年5月22日、ハイブリッドITのモダナイゼーションに向けた変革を支援するためのプライベートクラウドポートフォリオを発表した。仮想化ワークロードと統合クラウド管理のためのエンタープライズグレードソフトウェアを分散型インフラストラクチャーに統合することで、仮想化環境のライセンスコストを最大90%削減できるという。
「HPE Private Cloud Business Edition」では「HPE Morpheus VM Essentials」(VM Essentials)が利用可能となり、マルチハイパーバイザーサポートとクラウドのセルフサービス利用で、仮想化環境のライセンスコストを最大90%削減できる。これは、分散型HCIが実現する総所有コスト(TCO)の推定2.5倍の削減に匹敵するメリットだという。
HPE Morpheus Softwareはコスト効率とパフォーマンス、シンプルさを実現し、ハイブリッドITのモダナイゼーションを進めるものだ。HPE Morpheus Softwareファミリーには、仮想化ワークロード向けのVM Essentialsと、統合クラウド管理向けの「HPE Morpheus Enterprise Software」が含まれている。両製品はHPEのHVMハイパーバイザーを搭載し、ソケット単位のライセンス体系でTCO削減に貢献する。VM Essentialsのユーザーは、Morpheus Enterpriseのフルバージョンにアップグレードが可能だ。
新しいサービスにより、あらゆる規模の顧客の仮想化モダナイゼーションが簡素化される。HPEのフィデルマ・ルッソ氏は、「企業がITモダナイゼーションの岐路に立つ中、複雑な管理と仮想化コストの増加に対処し、主要な成長分野への投資を可能にする必要性」を強調している。HPEのプライベートクラウドは、分散型HCIと統合仮想化・クラウド管理ソフトウェアを融合し、顧客に選択肢と、シンプルさ、コスト効率を提供する。
HPE Private Cloud Business Editionは、VM Essentialsを通じて大幅なコスト削減とシンプルさを実現する。これはdHCIまたはHCIで利用可能であり、組織はエッジからデータセンターまで、仮想化環境に最適なアーキテクチャーを選択できる。また、VM EssentialsはVMwareを管理することも可能で、インフラからワークロードまで包括的なエンタープライズサービスによってサポートされる。
HPE Morpheus Enterprise Softwareは、大手企業やサービスプロバイダーのクラウド管理を統合する役割を担う。シンプルなインターフェイスから、ベアメタル、オンプレミス、パブリッククラウドにわたるインフラ全体で、仮想化されたコンテナベースおよびサードパーティーのランタイムを管理・制御できる。これにより、アプリケーションのプロビジョニング自動化や展開の高速化、分析を活用したサイジングによるクラウドコスト削減が可能となる。
これらの新製品やサービスは順次提供される予定だが、「HPE Private Cloud Business Edition with HPE Morpheus VM Essentials」は発売中だ。HPE MorpheusソフトウェアとHPE Alletra Storage MP B10000の統合はすでに利用可能で、HPE Aruba Networking CX 10000との統合は6月にリリース予定。スタンドアロン版のHPE Morpheus Enterprise Softwareは6月末に提供開始予定とされている。
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