アークエッジ・スペースは急成長する宇宙関連事業の基幹業務改革に向け、SAP S/4HANA Cloud Public Editionを採用した。コスト効率と信頼性を重視した経営体制を構築している。
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SAPジャパンは2025年5月29日、超小型衛星を開発するアークエッジ・スペースが、SaaS型クラウドERP「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」を採用したことを発表した。導入プロジェクトは2025年4月より開始された。
代表は当初、「当社の規模でSAPのERPを採用できるとは考えていませんでした」と考えていたという。
アークエッジ・スペースは、地球低軌道から月面インフラ構築まで幅広いミッションに対応する超小型衛星を開発している。NEDOやJAXAと連携してビジネスを展開しており、その高い技術力と将来性から国内外で注目を集める。
同社はこれまで、部門ごとの個別システムやスプレッドシートを基幹業務に使用しており、事業拡大を見据えて監査対応や業務効率化、衛星開発プロジェクトの正確な収支管理といった課題を抱えていた。その解決策としてSAP S/4HANA Cloud Public Editionの採用に至った。
アークエッジ・スペース代表の福代孝良氏は、スタートアップ企業でも導入可能なコスト感と、グローバル基準に準拠した信頼性が採用の決め手であったと述べた。また、システム構築はフォーカスシステムズが担当した。フォーカスシステムズの豊富な実績と標準化を促進する手法が、アークエッジ・スペースの攻めの経営と将来的なAI活用の展望を支える要素となったという。
「当社の規模でSAPのERPを採用できるとは考えていませんでした。採用においては、SAP S/4HANA Cloud Public Editionが当社のような急成長中のスタートアップ企業でも導入しやすいコストでありながら、基幹システムのグローバルスタンダードとしての信頼性を備えている点が大きな決め手となりました」
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