Microsoftはセキュリティと互換性に関わるリスク低減を目的に、Windows Updateにおける古いドライバーを定期的に整理し、代替ドライバーがあるものから順に配信を停止し、定期的に整理していく方針を発表した。
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Microsoftは2025年6月20日(現地時間)、「Windows Update」における古いデバイスドライバーの整理を定期的に実施すると発表した。この取り組みはセキュリティと互換性に関わるリスクを低減する狙いがある。
まずWindows Updateに代替ドライバーがある古いバージョンから順に整理が進められる。対象のドライバーは期限切れ扱いとなり、Windows Updateで該当するデバイスには提供されなくなる。厳密にいうと、「Hardware Development Center」において該当ドライバーに設定されている配布対象が全て削除され、Windows Updateから配布が停止される。ただし、ビジネスの妥当な理由があればパートナーはドライバーを再公開できる。
Microsoftは、クリーンアップ対象となったドライバーが完全に削除される前に、6カ月間の猶予期間を設ける方針だ。その間にパートナーが対応を申し出ない場合は、該当ドライバーはWindows Updateの配信対象から恒久的に除外される。猶予期間内に懸念事項があれば受け付ける。
同社は、今回の取り組みを継続的に実施する計画も示している。まずは新しい代替ドライバーがある古いドライバーから着手し、その後は対象範囲を拡大する可能性もあると明言している。そのたびにMicrosoftは事前に告知をし、プログラム参加企業には現状のドライバー管理状況の見直しを促すとしている。
今回のドライバー整理施策は、Windows Updateに供給されるドライバーが最新かつ安全な状態に維持されるようにすることを目的とするものであり、長期的にプラットフォーム全体の健全性向上に資するものと考えられる。パートナー各社にとっては、今後のガイドラインの改定に備え、自社製ドライバーが最新の状態かどうかを点検する良い機会と言える。Microsoftは継続的なアナウンスを通じて計画内容を共有し、協力を呼びかけていくとしている。
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