Windows/macOSユーザーはむしろ無償の標準アンチウイルス機能で十分なワケセキュリティニュースアラート

英国立サイバーセキュリティセンター(NCSC)は公表したガイダンスの中で、AppleおよびMicrosoftのPC利用者に対し、無償で利用できる標準アンチウイルス機能の有効化を強く促した。その理由とは。

» 2025年09月02日 07時30分 公開
[後藤大地有限会社オングス]

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 英国メディアの「Daily Star」は2025年8月29日(現地時間)、英国立サイバーセキュリティセンター(NCSC)が公表したガイダンスを基に、AppleおよびMicrosoftのPC利用者に対し、セキュリティ機能の有効化を促す注意を伝えた。

 PCおよびノートPCの個人情報や金融データが、対策を怠ることで不正ソフトウェアによって危険にさらされる可能性があると警告している。

今すぐ標準アンチウイルス機能を必須化せよ NCSCが強く推奨

 NCSCはマルウェアが、デバイスやその内部データに損害を与える仕組みを説明し、これを防ぐ手段としてアンチウイルスソフトの導入と更新を推奨している。

 NCSCのガイダンスで、多くのアンチウイルス製品はマルウェアを検出し、隔離もしくは削除することで被害を防ぐ仕組みを持ち、最新の脅威に対応するため自動的に更新される設計になっていると説明する。「Windows」および「macOS」などには標準でアンチウイルス機能が含まれており、それを有効化するだけでも即座に安全性を高められるという。

 新規購入のPCには「McAfee」や「Norton」「Avast」などの有償版アンチウイルス製品の試用版が搭載されていることが多いが、試用期間が終了すれば料金の支払いや登録が必要になる。その際、内蔵のアンチウイルス機能と別製品が競合し、無効化されることもあるため注意が求められる。利用者は自らの用途や環境に応じて最適な製品を選択するのが望ましいとされている。

 Daily Starは特にmacOSやWindowsのユーザーに対し、今すぐアンチウイルス機能を有効化するよう呼びかけている。NCSCのガイダンスは特定のOSユーザーを直接名指ししているわけではないが、あくまで両OSに標準搭載されている機能の存在に触れている点を、読者に分かりやすく強調している。

 スマートフォンやタブレットに関しては、NCSCのガイダンスでは「Google Play」や「App Store」といった正規の配布元からのみアプリを入手する限り、特別なアンチウイルス対策は不要とされている。ただし端末やアプリの自動更新を有効化し、セキュリティ修正を常に取り込むことが不可欠との助言もしている。また公式ストアでも不正アプリが報告される事例があるため、利用者側の注意が必要といえる。

 NCSCのガイダンスは以前から示されている基本的な対策の重要性を強調する内容となっており、Daily StarはmacOSやWindowsのユーザーへの具体的な呼びかけとして伝えることで、より実際的な行動を促す形にしている。利用者が標準搭載の保護機能を確実に稼働させ、必要に応じて追加製品を適切に選択することが、個人情報や金融資産の保護につながると報じている。

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