ノークリサーチの調査で、AIエージェントを既に導入している中堅・中小企業が併用するツールが判明した。AIエージェント活用企業が併用するツールとは何か。
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中堅・中小企業がデジタル変革を進める手段は、従来型の業務アプリケーション(会計、販売、人事給与、グループウェア、文書管理)の範囲にとどまらない。これらでカバーしきれない業務を効率化・自動化する手段として、新たに注目されているのがAIエージェントだ。
調査会社のノークリサーチが国内の中堅・中小企業(年商500億円未満)1300社を対象に実施した調査(調査期間:2025年7〜8月)から、AIエージェントを既に導入している企業にある共通の傾向が浮かび上がった。
AIエージェントの導入は、他のITツールの活用と連動して進んでいるという。
AIエージェント活用企業が併用することの多いツールとは、RPA(Robotic Process Automation)ツールと、ノーコード/ローコード開発ツールだ。ノークリサーチの調査によると、AIエージェントを導入している企業でこれらのツールの導入率が高い。
中堅・中小企業におけるITアプリ開発ツールの利用状況を分析した下図によると、RPAツールとノーコード開発ツールは、どちらか一方が導入済みであれば他方も導入している割合が高い傾向が見られた。
一方で、ローコード開発ツールを導入している企業がRPAやノーコード開発ツールの導入している割合は高いが、その逆は成立しないことも明らかになった。
また、AIエージェント導入済みの企業は、RPAツール、ノーコード開発ツール、ローコード開発ツールのいずれの導入割合も高かった。「AIエージェントを導入済みの企業は、幅広いITアプリ開発ツールを取り入れている意欲的な企業層だと捉えられる」と同社は分析している。
ノークリサーチによると、AIエージェントを十分に理解、認知している企業の割合は高くない。AIエージェント活用の課題を尋ねた設問に対する回答の割合が全体の1割未満であることからもそれが分かる(下図)。
ノークリサーチは、「企業がAIエージェントの利点を享受するには、まず業務上のさまざまなデータを基にAIが適切な処理や判断を実行できる環境を整えることが前提となる」と指摘する。
なお同調査では、「ユーザー企業におけるツール活用の課題」をITベンダーやSIerなどのIT企業にも尋ねている。これに対する回答として最も票が集まったのも「データの整備」だった。これらの結果を受けてノークリサーチは、近年話題になっている「SaaS is Dead」(生成AIやAIエージェントの普及によって個々のSaaSが不要になるという見方)を心配する前に、まず「Data is not Ready」の課題を解決する必要があると提言している。
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