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ARM、“5倍速い”次世代プロセッサ「Cortex-A15 MPCore」を発表
ARMが「Eagle」というコードネームで開発してきた次世代マルチコアプロセッサ「Cortex-A15 MPCore」を発表した。スマートフォンやタブレット端末だけでなく、省電力が必要なクラウド向けサーバや無線機器での採用を狙う。
英ARMは9月8日(現地時間)、Cortexシリーズの次世代マルチコアプロセッサ「Cortex-A15 MPCore」(コードネーム:Eagle)を発表した。既にライセンス供与を始めており、32ナノメートル(nm)および28nmプロセスでの製造を想定しているという。
Cortex-A15 MPcoreは最大2.5GHzで動作し、現行のスマートフォン向けプロセッサと同等の消費電力で5倍の性能を提供するという。これまでのCortex-Aプロセッサとのアプリケーション互換性を維持しつつ、OSの仮想化、ソフトエラーリカバリ、より広いメモリ空間、キャッシュコヒーレンシ、効率的なハードウェアサポートに対応した。ARMは同プロセッサが、スマートフォンだけでなく、タブレット、インターネットテレビ、クラウド向けサーバ、無線機器などで採用されるとみている。スマートフォンではデュアルコア、無線機器では8コアかそれ以上の構成を想定している。
Cortex-Aシリーズは、韓国のSamsung製Android端末、米AppleのiPhoneやiPadなど多数の製品で採用されている。次世代のiPadには最新版のCortex-A9が採用されるといううわさもある。
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