楽天モバイルは、自宅などで固定回線の代わりに使えるホームルーターの「Rakuten Turbo(ラクテンターボ)」ブランドを展開しています。
ここでは、同サービスの概要や使用できるルーター製品について具体的にチェックしていきましょう。
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、ICT機器やガジェット類、ITサービス、クリエイティブツールなどを取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
「Rakuten Turbo」は、楽天モバイルが1月から提供しているホームルーター専用の通信プランです。
月額料金は、4840円(税込、以下同)。現在は「おトクなプラン料金」キャンペーンが実施されており、支払い開始当月から36ヶ月目までは毎月1155円が割り引かれます。
例えば、2ヶ月目の月額料金は、4840円から1155円が引かれて3685円となります(1ヶ月目は日割り計算で変動します)。そのほかの費用としては、3300円の契約事務手数料が発生します。
Rakuten Turboで利用できるホームルーターとしては、現状「Rakuten Turbo 5G」が提供されています。対応の楽天回線エリアにおいて、同機の電源をコンセントに接続することで、Wi-Fi環境を整えることができます。
基地局とホームルーター間の通信は、5Gや4G LTEで行われ、5G(Sub6 5G NSA)接続時の通信速度は、下りが最大2.1Gbps、上りが最大218Mbp。LTE接続時は下りが最大391Mbps、上りが最大76Mbpsとなります。
またホームルーターとデバイス類の接続は、「Wi-Fi 6」での接続に対応。最大接続台数は128台です。また、LANポートを2ポート備えており、LANケーブルでの接続にも対応しています。
楽天モバイルでは、スマートフォンなどのモバイルデバイス向けに「楽天最強プラン」を提供しています。同プランの料金は段階定額制であり、20GB超過後は月額3278円で容量無制限の通信が可能です。
また楽天モバイルでは、オプションの契約などせずに無料でテザリングが利用できます。サービスに支障をきたす恐れがある場合など、一部のケースで通信速度の制御が行われるとされていますが、通信量としての制限はないとされています。
そのため、単純に月額料金を比較した場合「Rakuten Turbo」の割引後の3685円より、「楽天最強プラン」の方が、安価に大容量通信のための環境を整えられると言えます。
ただし、テザリングで接続できる台数や通信速度などは、使用するスマートフォンの仕様に依存する点に注意が必要です。例えば、iPhoneでテザリングが行える台数は5台ほど。
もし、一人暮らしの人が、手持ちのパソコンやタブレットを一時的にネットワークに接続するだけならばテザリングでも問題ありませんが、家族で利用するためのWi-Fi環境を整えたりスマートホーム機器などネットワークへの常時接続が必要な機器を利用したりする場合には、ホームルーターなどでWi-Fi環境を整えた方が良いでしょう。
またパソコンやタブレットについても、OSのアップデートなどを行う際には通信面のトラブルを予防するうえで、テザリング環境下で行うのは避けた方が賢明です。
7月1日から、Rakuten Turboを契約していると、還元される楽天ポイントが増えるようになりました。具体的には、楽天市場の買い物における、SPU(スーパーポイントアップ)プログラムにおいて、楽天ポイントの還元率が+1倍になります。「楽天ひかり」の契約による+1倍との併用はできません。
楽天モバイルとセットで契約する場合には、還元率が最大+4倍(Rakuten Turboにて+1倍、楽天モバイルにて最大+3倍)になることもあります。
またRakuten Turbo自体の利用でも100円(税別)ごとに1ポイントの楽天ポイントが貯まります。貯まった楽天ポイントを、Rekuten Turboの利用料金支払いに充てることも可能です。Rakuten Turboを始めて申し込む場合に1000ポイントがプレゼントされる「はじめて申し込みキャンペーン」も実施されています。
MNO各社が提供しているホームルーターの月額基本料金をチェックしてみると、NTTドコモの「home 5G」は月4950円、auの「ホームルータープラン5G」は月5170円(12ヶ月間は2980円)、ソフトバンクの「SoftBank Air」は5368円(12ヶ月間は3278円となっています。
Rekuten Turboの月額基本料金は、先述の通り4840円(36ヶ月間は3685円)なので、ベースの料金設定が安価なうえで、割引が適用される期間も長く設定されているのが分かります。
一方で、競合他社が用意しているようなスマートフォン契約者向けのセット割引は設けられていません。例えば、NTTドコモの「home 5G」なら、家族全員のスマートフォン料金が永年最大1100円割引になります。こうした条件を考慮したうえで、各々の条件で料金比較をしておく必要があるでしょう。
Rakuten Turboを検討するメリットがあるのは、まず「ホームルーター」を設置するメリットがある人です。自宅で、複数人や複数デバイスで接続できるWi-Fi環境を整えたい人が対象になります。利用開始時に回線工事が必要ないため、引越し後などに素早くインターネット環境を整えたい人もチェックしておくと良いでしょう。
そして、数あるホームルーターブランドのなかで、Rakuten Turboを選択するメリットがあるのは、普段から楽天ポイントを意識的に利用していたり、すでに楽天モバイルを契約しているような人です。楽天ポイントの還元率が上昇し、お得な運用がしやすくなります。
一方でNTTドコモ、au、ソフトバンクなどでスマートフォンの通信プランを契約している人がいる家庭ならば、各社のホームルーターを契約した方がセット割引の恩恵を受けられる可能性があります。具体的な金額は割引対象となる人数によって変わるため、比較計算を忘れずにするようにしましょう。
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