エンドユーザーの現場や顧客が抱えている問題点を明らかにすることが情報エキスパートの役割だ。では、“問題を発見する能力”を高めるにはどうすればいいのだろうか?
問題を抱えている顧客(社内の顧客である現業部門や社外の顧客を含む)に対し、具体的な解決策=ソリューションを提示する「情報エキスパート」が持つべき視点や考え方について3回にわたり述べてきました。
本物のソリューションを提供することの難しさを医師と患者を例に取り解説しました。情報エキスパートには、症状の背後に控えている問題の根源を見いだす問題発見力が必要です。
本物のソリューションの最終目的は事業計画の達成にあります。あなたの提案するソリューションは会社の事業計画達成に貢献しますか。
かつてITは効率化のためのツールだった。しかし、いまは「導入効果」が求められている。エンジニアも、「効率指向(思考)」から「効果指向(思考)」へと、発想の転換が求められています。
問題解決の70%から80%は真の問題をつかみ上げる「問題発見力」で決まります。顧客の事業計画達成のために重要な役割を果たす情報エキスパートの「問題発見力」が、企業や組織が発揮するパフォーマンス(企業の業績)に大きなインパクトを与えます。そして情報エキスパートは経営的課題とラインにおける問題を結び付け、解決します。そのためには、経営的課題の理解能力と問題解決力の2つの能力が同時に必要とされます。
「問題発見力」の強化はどのようにして実現すればよいのでしょう。そもそも思考パターンは人それぞれで、各人のこれまでの勉強方法や経験、習慣によって形成されるものだとしたら……。そのようなものを社会人になって途中から切り替えが可能なのでしょうか。
結論からいえば「問題発見力」の強化は可能です。
「問題発見力」の強化は、次のステップを踏むことで実現します。
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