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» 2007年04月17日 12時00分 公開

ITILはまずSWOT分析から始めよう体験的ITIL攻略法(1)(1/3 ページ)

ITサービスマネジメントに関する体系的手法をなぜ、どのように適用すればよいのか。本連載ではこれについて、筆者の経験に基づき納得できる説明を提供することを目的とする。今回は連載の第1回として、SWOT分析を通じ、ITサービスマネジメントに取り組むための動機付け、意識付けを行う。

[鈴木 広司,エクセディア・コンサルティング株式会社]

 情報システムがビジネスの重要な基盤となっている今日では、情報システムが継続的にITサービスを提供できることが企業運営上必須である。同時に、それらのITサービスが適切に運用されるための管理手法としてのITサービスマネジメントの必要性が問われてきた。早いもので、ITサービスマネジメントのベストプラクティスといわれるITILが本格的に日本に紹介されてから4年近くがたつ。

 「ITIL入門」や「ITILとは?」といった記事はいまや日常的に目にすることができ、国内におけるITIL資格取得者も2万人に迫ろうかという話も聞く。しかしながら、ITILをこういうふうに活用して、ITサービスマネジメントをこんなに上手に実現している、という国内の事例はあまり目にしない。ITIL以外の管理手法も含め、良いものがたくさん紹介されているのにもかかわらず、である。これはなぜだろうか。

 最近の「日経コンピュータ」の読者アンケートでは、「ITILを運用にどの程度活用しているか」という問いに対して、「活用している」が8%、また、「ITILは実際の運用に役立つか」という問いに対して、「実務に非常に役立つ」は6%、という結果が報告されている。

 筆者はこれまで、数多くのIT部門とITサービスマネジメントに関して会話する機会を得てきた。結局のところ、ITILやツールを使って仕掛け(仕組み)は作れても、実際にITサービスをマネジメントする主役である人・組織に対する動機付け、意識付けが十分になされていないのではないかと考えている。

 そこで、今回の連載では、企業が体系的なITサービスマネジメントを実行するための、納得できる説明を提供することを目的とし、回を追うごとに、体系的な管理手法を題材に、それらをなぜ、どのように適用すればよいのかについて、筆者の経験に基づいて話を進めていく予定である。対象は、企業内の顧客(エンドユーザー)に対してITサービスを提供している組織(情報システム部門、情報システム子会社など)とさせていただく。

 全体的なストーリーは次のように考えている(各回のタイトルは別途設定する)。最後までお付き合いいただければ幸いである。

回数 内容
第1回 改善意識を持とう?SWOT分析の活用?
第2回 あるべき姿をイメージしよう?ISO 20000を参考に?
第3回 現在の実力を測ってみよう?COBITの成熟度アセスメント?
第4回 取り組むべき目標と指標を考えてみよう?BSCの考え方で?
第5回 内部統制とITサービスマネジメント?ITILって本当に有効なの??
第6回 ITILに取り組む現場から?インシデント管理?
第7回 ITILに取り組む現場から?問題管理?
第8回 ITILに取り組む現場から?変更管理?
第9回 ITILに取り組む現場から?構成管理?
第10回 ITサービスマネジメントにかかわるそのほかの管理手法?システム管理基準、セキュリティ管理基準など?
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