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» 2008年07月16日 00時00分 公開

Symbianは日本が世界に出るための良いプラットフォームオープンソース化でUI統合も視野

[西村賢,@IT]

 「Androidの目的の1つは、オープンで誰もが利用できるOSを提供することにあった。Symbian OSのオープンソース化が発表された今となってはAndroidにどれだけ存在意義があるのか分からない」。今年で6回目となる「Symbian Summit 2008」のために来日した英シンビアンCEOのナイジェル・クリフォード氏は7月16日に都内で会見し、2008年6月に発表したSymbianファウンデーション設立の意義について語った。

 2008年6月24日、もともと英シンビアンの大株主だったノキアは、残りの株式52%すべてを約2億6400万ユーロ(約443億円)で買い取り、 Symbian OSをオープンソース化していくと発表した。新たに業界団体のSymbianファウンデーションを発足させ、Symbian OSと開発ツールを2010年までに公開していく。

英シンビアンCEOのナイジェル・クリフォード(Nigel Clifford)氏

 Linuxベースのモバイル端末向けソフトウェアスタックとしては、AndroidのほかにLiMoファウンデーションのものがあり、モバイル端末でのLinux端末の広がりが予想されている。こうした状況に対してクリフォード氏は「シンビアンは10年にわたってキャリアや端末メーカー、開発者と協力関係を築いてきた」とビジネス面での実績の違いを指摘。高機能端末だけでなく、シンプルな低価格端末も含め2億台を超える出荷実績があることがSymbian OSの強みだという。

 Symbian OS向けにはこれまで、ノキアの「S60」、ソニー・エリクソンの「UIQ」、NTTドコモの「MOAP」など異なるUIフレームワークがあったが、今後これらのソースコードはSymbianファウンデーションに寄贈され、オープンソースとして公開されていく。その上でS60を中心にプラットフォームの統合が進めば、全世界共通のプラットフォームとなる。

 シンビアン日本法人の久晴彦代表取締役社長は、地球上で最も多く使われているソフトウェアを提供することが同社の目標で、Symbianファウンデーションは、その目標実現への「大きなステップ」(久社長)だという。「これまで(コンテンツやアプリケーションを)日本向けに作っても、海外に持って行くには作り直しが必要だった。プラットフォームが共通化すれば、そうした制限はなくなる。オープンソース化に合わせてSymbian OSはライセンス料もなくなる。これは大きなチャンスだ。Symbian OSは日本の端末メーカーやアプリケーション開発者が海外に製品を出していくための良いプラットフォームだ」(久社長)。

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