名工建設、「Siebel CRM8」で過去30年間の案件情報を可視化「Oracle ACS」を活用し、アップグレード後も安定稼働

» 2008年07月25日 00時00分 公開
[内野宏信,@IT]

 日本オラクルは7月24日、名工建設が「Siebel CRM8」へのアップグレードを完了し、本社と全支店が利用する営業支援システムを刷新した、と発表した。これにより過去30年分の案件情報を可視化し、安全性、透明性の高いサービス提供体制を整備したという。

 Siebel CRM8の営業支援機能を活用し、過去30年分の案件情報の管理、可視化をはじめ、日々の営業活動や顧客訪問情報の蓄積・分析、技術資料や設計図面など各種営業関連データの一元管理を実現した。また経理、施工といったほかの基幹システムにも営業データを連携し、本社と全支店の営業担当者全員が、あらゆるデータを利用可能にしたという。

 今回のアップグレードで、名工建設は日本オラクルの運用支援サービス「Oracle Advanced Customer Services」(Oracle ACS)を利用した。具体的には、既存システムのヒアリング調査や設計情報の分析を行い、アップグレードの必要性とリスクを検証する「Siebel Upgrade Assessment」と、オラクル内の環境でユーザー企業のテスト環境、開発環境を想定してアップグレード作業を試行し、作業手順や工数を事前に算出する「Siebel Upgrade Trail」を活用。プロジェクトのリスク低減と、スムーズな移行を実現した。

 バージョンアップ・プロジェクトには、日本オラクルのパートナーである東洋ビジネスエンジニアリングが協力し、今年5月には営業支援システムの安定稼働に成功していたという。

 名工建設は、新幹線・在来線の敷設を行う軌道事業と、社会インフラ整備を行う土木事業が主要事業。しかし近年の建設投資の激減、建設事業者数増加による競争激化により、過去のデータを全社規模で生かした、より安全性、透明性の高いサービス提供が求められていた。

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