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» 2009年03月19日 12時00分 公開

そのコミュニケーションツール、必要か目指せ! ネット時代の幸せな管理者(13)(1/2 ページ)

当たり前のように使っているコミュニケーションツールだが、その業務にとって最適なツールなのか。それを考えてみよう。

[川村 聖一,@IT]

 現場のコミュニケーションを円滑に保つことは、金銭で表すことができる以上の効果をもたらします。

 ですが、予算を削減する必要がある場合、この分野が最も削減しやすいものです。というのも、直接的な売り上げに結び付かないこともあって、どうしても年度末近くの経費緊急削減などの対象になりやすいものです。これはとても悲しいことではないでしょうか。そこで、多くの企業が年度末に近い(3月)こともあり、今回は現場でのコミュニケーションツールの必要性について、あらためて考えてみたいと思います。

電話・FAXからメール、メッセンジャーへ

 システム管理の現場で、通常業務に利用されるツールはどのようなものがあるでしょうか。一般的には、メール、電話、FAXでしょうか。特に電話、FAXはいまだに多くの人に利用されています。 しかし、これらのコミュニケーションツールは、本当にいま利用しているほど必要なのでしょうか。

 特にFAXは一方通行の通信であり、あて先間違いに気付きにくい、相手がちゃんと受け取っているかどうかが確認しにくいなどの欠点が多いツールです。システム管理現場の第一線では、FAXはあまり利用しません。もちろん、社外とのやりとりなどで利用しなければならないケースはありますが……。

 次に電話を考えてみましょう。電話の利用を大幅に減らすことは、現在ならば可能ではないでしょうか。システム管理が高度化されている職場では、障害管理・申告などを受けている担当以外では、電話がなくても業務が完結できるケースも多いはずです。電話は、詳細なコミュニケーションが取れる一方、原則として1対1のコミュニケーション手段であり(三者通話サービスもありますが、導入している会社はそれほど多くはないでしょうから、ここでは除外しています)、電話で話をしている間は、その問題以外のことは確認しにくく、また記録が取りにくいという欠点があります。

 電話は、話中の従業員の工数を会話時間にほぼ100%占有されてしまう、ある意味非常に効率の悪いシステムです。確かに電話で話しながらほかの作業をすることもできますが、あまり効率良くはできません。また、会話内容を録音したり、メッセージ機能があったりなどする高度なテレフォニー機能を利用できる職場は少ないのではないでしょうか。これらの高度な機能を有効活用するテレフォニーシステムがあれば、電話も有効なツールに昇華するでしょうが……。

 メッセンジャーは、電話やメールに代わる有効なツールです。メッセンジャーは、すぐに返事が必要でなくても問題ありませんし(これはさらにメールでその特徴は顕著です。もちろん、メッセンジャーはオンラインチャットのようなリアルタイムのコミュニケーション手段としても有望です)、相手が好きな時間に応答でき、かつ相手先を間違えることも少なく、用件だけ述べるだけでよいというとても手軽なものです。ファイルが送信できるもの、特定の業務に関係するグループだけでやりとりするものであればさらに便利です。

 例えば……、次のようなやりとりを、プロジェクトメンバー全員の入っているメッセンジャーで行うとします。

 「次回、新規に構築する拠点は諸事情により設計とは異なるアドレス帯を使用します。確認お願いします」

 「管理表にはどう記載したらよいですか?」

 「特記事項の欄を新規作成して、コンフィグ設計者が記入してください」

 たったこれだけの入力で、全員に情報が行き渡ります。一方で、これがメールだった場合、どうでしょうか。細かな確認は担当間だけのコミュニケーションになるケースが多数見られます。メールで全員に返信、ということであればまだ何とかなります。ただし長文であったり、要点を得ないメールは読まれないため、会話形式のメッセンジャーの方が、読まれる確率は高いといえます。

 「サーバAでトラブル発生したので一度リブートします」

 このような連絡事項もグループのメッセンジャーであれば即通知可能です。

 ただし、一般的なインターネットのサービスを業務上で利用するのはお勧めできません。きちんと社内向けに用意するべきでしょう。

 ちなみに筆者の勤める会社では、社内メッセンジャーを有効活用することにより、現場間コミュニケーションが改善した実績があります。

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