ニュース
» 2009年03月24日 00時00分 公開

「イノベーション経営カレッジ」設立、5年で500名輩出を目指す:JUAS、デキるCIOを合宿で厳しく育成

[内野宏信,@IT]

 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は3月24日、CIOを育成する人材育成プログラム「イノベーション経営カレッジ」を設立し、7月から開講すると発表した。

 テキストによる「講義」、ケース教材を通して課題解決を考える「ケース・メソッド」、現役のCEO、CIOを講師に招き、その実体験を基にディスカッションを行う「事例研究」、受講者が自社で直面している課題の解決策を考える「自社研究」の4つでカリキュラムを構成する。初年度は60名、2年目以降は100名以上の受講者を募り、「5年間で500名の“卒業生”輩出を目指す」という。

 昨年秋口から始まった世界同時不況により、経営革新とIT活用の重要性は以前に増して高まっている。特に近年はビジネスモデルそのものから見直し、変革するアプローチが求められているが、情報システムからビジネスまで統合的に分析し、具体策を示せる人材はなかなかいないのが実情だ。こうした状況をかんがみ、JUASでは「経営とITの融合を意識し、道具として常にITを戦略的に駆使して、企業を変革できるイノベーター」育成の重要性を認識、今回の設立に踏み切ったという。

写真 JUAS専務理事の細川泰秀氏。なお設立後3年間は、今年で創立20周年を迎えるNTTデータが記念事業の一環として、事業企画やテキスト作成などを支援するという。

 「企業の環境対応能力は、情報システムを考案する以前に、業務やビジネスモデルの変革を考え、より効果的なシステム活用につなげられる人材がいるか否かに大きく左右される。JUAS会員企業のCIOの間でも“やる前にやることがある”が企業変革の合言葉のようになっている。しかし、この“やる前にやること”の内容は複雑多岐にわたるため、いざ実践しようとするとそのハードルは高い。そこでこれらの課題をどう考え、解決するか、必要な知識や考え方を体系的に身に付けられる教育が必要だと考えた」(JUAS専務理事 細川泰秀氏)

 講義は前半5日、後半4日の計9日間、朝9時から夜8時までの合宿形式で行う。前半と後半の間に約1カ月間のインターバルを設けたことが1つの特徴で、前半に考えた自社課題の解決策を、実際に自社に適用してもらい、その反応や経過を後半で発表、講評してもらう機会を用意した。その記録はケーススタディとして蓄積し、修了後も随時活用できる体制を整えるという。

写真 コミュニケーション、リーダーシップといったヒューマンスキルをベースに、さまざまなIT知識、経営知識を幅広く学ぶ

 もう1つの特徴は、冒頭で紹介した4つのカリキュラムのうち「事例研究」にみられるように、現役のCEO、CIOと直接、意見交換できる場を作ったこと。「直接、話が交わせるため、受講者1人1人が自分で考えた解決案を、より具体的に評価、確認してもらえる」。また、イノベーション経営カレッジの専用Webサイトを用意するほか、修了後も適宜オフ会を開催、「カレッジ修了後も交流を続けることで、学んだ知識や互いのノウハウを継続的に実業務に生かしていってほしい」という。

 「まずは受講者、講師陣の人材交流を活性化させ、そこで得られたスキルを生かして、修了後も継続的に実践に役立ててほしい。JUASとしては今後、イノベーション経営カレッジの認知度向上に努め、将来的にはこれを修了したことが一種の信頼の証として認められるようなレベルにまでもっていきたい」(細川氏)

 初年度は前半7月/後半8月、前半10月/後半11月の2回を開催。1回当たりの参加者は30名に限定する。想定受講対象は、将来CIOや役員クラスを目指す40代の中堅クラス。受講料は宿泊代込みで63万円としている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ