東芝が久しぶりに市場へ投入したポータブルDVDプレーヤーの新製品「ポータロウ SD-P1400」。実売で4万円台という普及価格ながら、充実した基本性能を備えた実力機だ。「使ってみると便利」というユーザーの声が多い“ポータブルDVD”の魅力を、この最新機種で探ってみた。
“ポータロウ”という軽いノリのネーミングに反して、シルバーとブラックのツートンカラーが印象的な外観は同社のノートPC「DynaBook」シリーズに通じる洗練されたスタイル。背面からだけみたら「新しい超小型ノートPCが出たのか」「Libretto復活か」と勘違いするユーザーも多いだろう。持ち歩いて外で視聴するときなど、ちょっと自慢したくなるデザインだ。
先日、真っ黒なボディのポータブルDVDも登場した(関連記事)が、従来製品はほとんどシルバーボディだ(たまに“赤いのっ!”も登場するが……)。内側がブラック基調のカラーリングはオシャレさの演出だけでなく、実際のDVD視聴の時も画面に集中できるといった効果がある。
サイズは200(幅)×160(奥行き)×33(高さ)ミリで、重さは830グラム。ただし、これは付属バッテリーを含まない本体のみの大きさで、モバイル時(バッテリー込み)では奥行きが約40ミリ、重さが約200グラムほど増える。
バッテリーは、ノートPCの大容量バッテリーなどでよく見られる後部に装着するタイプ。これだと本体の薄さは確保できるが、重量バランスやデザイン性がやや損なわれる。バッテリー容量もあまりかせげない形だ。ノートPCでは本体の薄さがキータッチなどに影響するためこのようなスタイルが有効だが、ポータブルDVDではあまり関係ない。本体底面いっぱいに装着するタイプの方が、厚みは増すがバッテリー容量はかせげる。
小ぶりなバッテリーだが、連続再生時間はメーカー公称値で最大3時間を確保するなど低消費電力設計になっているようだ。実際にDVDソフトを視聴してバッテリー寿命を計測したところ、メーカー公称値を上回る3時間25分の連続再生が行えた。これならたいていの映画はバッテリーを気にせず楽しむことができる。
だが、最近は上映時間が3時間を超す映画も増えているほか、本編以外の特典映像をDVDに収録するケースも多い。例えばロード・オブ・ザ・リングも180分弱の本編はギリギリ観れるが、メイキング映像はダメといった具合にだ。底面装着型の大容量バッテリーを採用するなどして、4〜5時間ぐらいの連続再生時間が欲しいところだ。
ディスプレイは7インチのワイドパネル(480×234ピクセル)を使ったアモルファスTFT液晶を採用している。同社のポータブルDVDは、これまで低温ポリシリコンTFTを採用するケースが多かったが、ノートPCのように高解像度が必要ないDVDプレーヤーには、低温ポリシリコンよりも安価ながらそこそこ高画質なアモルファスでトータルコストを下げるのは正しい選択だろう。
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