5月11日に東京ビックサイトで開幕した「ビジネスシヨウ TOKYO 2004」。NTT東日本ブースでは、4月にイラストとコンセプトを発表した家庭用テレビ電話端末の試作機を展示している。
「ほぼ確定済み」という外観は、省スペースの液晶デスクトップパソコンに近いものだ。ディスプレイはタッチパネル付きの8インチで、その上に可動式のCMOSカメラを備えている。また、カメラの横にはマイク、ディスプレイの下にスピーカーがあり、基本的にハンズフリーで利用するためのデザインだ。ただし、受話器に対する要望も多いことから、オプションで受話器も用意するという。
背面にはS端子/コンポジットの外部出力端子があり、リビングルームの大画面テレビに映し出すこともできる。また右側面には、機能拡張用のUSBポートを2つ備え、「キーボード、無線LANアダプタ、メモリーカードリーダーなどが利用できるようになる予定だ」(同社)。
アプリケーションも充実している。Webブラウザ、メーラ、また簡易的ながら、テレビ会議に使える機能も搭載される可能性がある。「ファイル共有やホワイトボード機能の実装を検討している。ただしソフトウェア面はまだ変更される点が多いはず」(同社)。
このテレビ電話端末。「050」電話番号を使ったIP電話サービスか、もしくはNTT地域会社のIPv6サービス「FLET'S.Net」で利用することを前提としている。ただし、「既存のIP電話とは仕様が異なるため、現在はプロバイダ側と話し合いを進めているところだ。既に数十社と話をしている」という。
具体的に何が異なるかといえば、やはり“黒電話”のコンセプトが示す通り、「固定電話をリプレースできる」ことだろう。詳細は明らかにされていないが、携帯電話との通話など、従来は固定電話で補完していた部分もIP電話でまかなえるようになるという。端末自体は6月下旬の発売予定のため、あわせて各ISPから「050」IP電話サービスの拡張(もしくは新サービス)が発表される可能性が高い。
なお、電話機本体は販売のみで、レンタルの設定はなし。NTT東西地域会社のADSLサービス「フレッツ・ADSL」と、FTTHサービス「Bフレッツ」のユーザー向けに販売する。気になる価格は、「パソコンの半値を目指す。1台あたり6万円から7万円になるだろう」(同社)。
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