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名刺サイズに“FMラジオ&エアチェック”の魅力――「MuVo Slim」レビュー(1/2 ページ)

» 2004年05月25日 01時20分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 クリエイティブメディアが4月に発表した名刺サイズのポータブルMP3プレーヤー「Creative MuVo Slim」。人気の“大容量HDD搭載型プレーヤー”とは一味違う楽しみ方を提案してくれるこの注目機の魅力を、レビューを通じて探ってみた。

photo 名刺サイズのポータブルMP3プレーヤー「Creative MuVo Slim」

 “名刺サイズ”をうたうエレクトロニクス製品は多いが、表面積(幅×高さ)こそ名刺並みでも厚さが10ミリ以上といった“カード型”を名乗るにおこがましいシロモノも少なくない。だがMuVo Slimはその名が示すように、85(幅)×55(高さ)×7(厚さ)ミリと非常にスリム。名刺が20枚ぐらいしか入らないような小さめのアルミ製名刺ケースの中にもスッポリ入ってしまう薄さだ。

photo MuVo Slimはとても“スリム”。小さめのアルミ製名刺ケースにもスッポリ
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 このサイズにMP3プレーヤー機能だけでなくFMチューナーや録音機能などを備え、液晶ディスプレイや専用リチウムイオンバッテリーまでも内蔵している。重さもバッテリー込みで46グラムと軽量だ。フラッシュメモリー容量は、256Mバイトと128Mバイトの2種類が用意されている。

photo 電源は専用リチウムイオンバッテリーを使用

 ブルーELのバックライトが内蔵された液晶ディスプレイは、表示エリアが132×32ピクセルと狭いが、必要な情報は十分確認できる。ID3タグの日本語表示に対応し、漢字かな混じりの曲名も表示できるほか、言語設定で日本語を選択すればメニュー項目も日本語になる(デフォルトは英語)

photo 曲名の日本語表示もOK

 操作は、長押しで電源ON/OFFが行える「再生/一時停止ボタン」と「ボリュームボタン」×2(大/小)の計3つのボタンに、トラックや各種メニュー項目の選択を行うジョグダイヤルのみというシンプルな構成。これら操作系が7ミリ厚の薄い上部に並んでいるため、操作感は決していいとはいえない。

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 再生フォーマットは、MP3(32〜320Kbps、可変ビットレート対応)のほかに高圧縮記録が行えるWMA(64〜192Kbps)に対応。MP3の半分のビットレートで同音質を得られるWMAによって、256Mバイト版で約100曲(64KbpsのWMAで1曲4分で計算)前後、CDにして約8枚分の楽曲が収録できる。

 iPodや同社MuVo2など大容量のHDD内蔵MP3プレーヤーが人気だが、256Mバイトあれば通勤・通学の往復程度では聴ききれないぐらいの楽曲が持ち歩けるのだ。しかもMuVo Slimなら、携帯していることすら忘れそうな名刺サイズでそれを可能にする。

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 薄型の本体にminiB タイプのUSB端子を用意しており、パソコンとは高速なUSB2.0で接続できる。USBマスストレージクラスに対応しており、ファイル転送は音楽ファイルをドラッグ&ドロップするだけという外付けUSBストレージ感覚の手軽さだ。

 音楽CDからMP3/WMAファイルへの変換、メディアファイルの管理やトラック情報の編集、MuVo Slimへの転送など一連の作業が行えるメディアプレーヤーソフト「MediaSource」も同梱。これはMuVo2同梱のものとほとんど同じものだ(操作方法などはMuVo2のレビューを参照)

意外な伏兵――“連続長時間”で“FMエアチェック”も可能な「録音機能」

 ボイス録音機能は容量いっぱいまで行えるタイプで、今回のレビューで使用した256Mバイト版では、なんと16時間以上の長時間録音が可能になる。<次のページ>

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