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後編:値段以上の価値を持つ高級学習リモコンを探す小特集:デジタル放送時代の学習リモコン(2/3 ページ)

» 2004年11月04日 10時45分 公開
[浅井研二,ITmedia]
photo ソニー RM-AV3000U(定価2万8350円)

 ソニーの「RM-AV3000U」は、大型液晶パネルを採用した高級機だ。2002年9月発売で、製品としてやや古い印象は否めないが、最大18機器の制御が可能など、依然として機能の豊富さでは他に負けない。

 この製品は、シアタールームなどでセンターテーブルの上に置いたまま、全機器の制御を行うスタイルがふさわしい。もちろん、持って操作することも可能だが、本体は大きめで、重量もそれなりにあるので、その場合は持つというより片方の掌に乗せ、もう片方の手で操作を行う感じになる。液晶は決して見やすくはないが、バックライトも内蔵しており、点灯させた状態では視認性は高い。

photo RM-AV3000Uでは4個の送信LEDを装備。置いて使用するスタイルが主なため、強力かつ広角な発信を確保している
photo 単3乾電池を4本も使用することもあり、使用時重量は375.5グラムとかなりのもの。持って操作するのはつらい

 液晶はもちろんタッチ式。大部分はセグメント表示で、ARS-3000と同様に、1つのボタンが3〜4程度の表示を兼用している。表示内容は「EPG」「SUBTITLE」など、英字が中心で、日本語表示がないのは少しわかりにくいかもしれない。RM-AV3000Uでは、このセグメント表示以外に、最下部に1行だけドットマトリクス表示も採用(4つのラベルキーを構成)。カラーボタンもここに、「BLUE RED GREEN YELLOW」と表示される。

fig 用意されている全セグメント。最下部のラベルキーなど、ドットマトリクス表示も一部併用し、表示の幅を広げている

 さらに、カーソルや音量+/−、チャンネル+/−といった頻繁に利用するものは、ハードウェアボタンとして装備ずみだ。「TV」「TUNER」「VTR」「DVD」「CD」「AMP」の6つの機器切替も本体にボタンとして配置されている。これ以外の機器はラベルキーに表示され、「OTHER」を押すたびに、「TUNER2 HDVR DVD2 MD」→「TUNER3 VTR2 VTR3 DVD3」→「TAPE A TAPE B LD DAT」と切り替わる。これにより、合計18の機器が操作できるわけだ。

 RM-AV3000Uでは、ARS-3000のようにページ概念はなく、各機器ごとの基本機能となるボタンは固定。それ以外の機能は、ラベルキーの切替で対応する。つまり、VTRモードであれば、「COUNTER CMカット ←SEARCH SEARCH→」「Q.TIMER SP/LP H.S.REW PLAY×2」がラベルキーとなる。

 プリセットコードの設定は、やはり4桁の数字入力。学習は、記録したい液晶画面上のボタン、またはハードウェアボタンを押して選択し、対応する信号を送ってやるという手順だ。双方のボタンを交互に押さなければならないが、学習中は全ボタンが点滅し、学習ずみの箇所だけ点灯したままになるので、画面上のボタンに関しては、どこまで終わったかを明確に把握できる。学習時の反応も速い。

 バックライトはグリーンで、機器切替ボタンやタッチパネルを押したときに点灯する。操作せずに単に点灯させたいなら、「LIGHT」ボタンを押せばいい。いずれも、デフォルトでは10秒で自動消灯する(1秒単位で1〜60秒まで設定可能)。

 マクロ実行は、機器切替ボタンの下に並ぶ、SYSTEM CONTROL「1」「2」「3」に割り当てられ、それぞれに32ステップを登録可能。さらに、マクロを登録したいなら、「MORE」を押せば、ラベルキーに「SYSTEM 4」〜「SYSTEM 15」を呼び出せる。また、機器選択ボタンにも登録でき、この場合は1秒以上の長押しで実行する。

 ほかに、最大12個のタイマー設定を備えているのも特徴。曜日(毎日、月〜土、月〜金、土日、曜日ごと)、時刻を設定して、登録したタイマーマクロを実行させられる。また、2台のRM-AV3000Uどうしの設定コピーは赤外線で対応し、すべて、または機器ごとでの設定内容の転送が可能だ。

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