ファイル交換サービスKazaaのオーナーであるSharman Networksは11月30日、シドニーの裁判所で、「Sharmanが音楽の海賊行為と著作権侵害を扶助した」とする音楽業界の申し立てに対する弁護を開始した。
オーストラリア連邦裁判所での審理2日目に当たるこの日、Sharman側の弁護士アンソニー・ミーガー氏は、重要なのは同社がKazaaユーザーによる著作権侵害を認めているかどうかだと主張した。同社PR部門が発行した申し立ての要約にはそう記されている。
ミーガー氏は2件の先例を引き合いに出した。1つは英上院がダブルデッキテープレコーダーをめぐりAmstradに対して起こした訴訟、もう1つは米最高裁で争われたソニーのビデオデッキをめぐる訴訟で、いずれもメーカーはユーザーによる著作権侵害を認めていないとの判断が下された。Sharmanも同じ状況にあると同氏は要約の中で述べている。
さらに、Kazaaユーザーのうちオーストラリア在住者はわずか2%であり、大半のユーザーはKazaaソフトの配布を合法とする米国に住んでいると要約にはある。Sharman側弁護団は、KazaaのオーナーとディストリビューターにはKazaaユーザーとその活動を制御することはできないという専門家証言を証明することを目指しているという。
審理は約3週間続く見通し。
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