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シネマDSPの“映画館の臨場感”を2万円台で――ヤマハ「TSS-15」レビュー:5.1chサラウンドシステム特集(2/3 ページ)

» 2004年12月01日 21時12分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 スピーカーの設置場所には悩むことも多いが、この製品ではうまく対応してくれる。最初からスタンドがついており、90度程度まで角度が変えられるのだ。しかも、このスタンドには壁掛け用のネジ穴があるので、そのまま角度調整可能な壁掛けフックとしても利用可能。さらに、センターをテレビの上に置く際には、場合によってはスタンドを外して、付属の両面テープで固定してもよい。

photo スタンドを固定しているネジを緩めると角度を変えられる。スタンド設置時、壁掛け時ともに、この角度調整は役に立つ
photo 多段階で90度くらいまで角度変更が可能だ

 アンプは小型かつ軽量。背面にはデジタル音声入力を3基、アナログ音声入力を1基装備している。デジタルは光角型のほかに、同軸も1基あるので、場合によっては有用だろう。表記は光角型が「1」「2」、同軸が「3」、アナログが「4」となり、リモコンの入力切替ボタンと対応している。そのほか、バーチャルサラウンドのスイッチも背面にあり、切替時には電源を落として、このスイッチを操作する。

photo アンプは縦型。排熱口をふさいでしまうので、横置きはだめらしい。背面のデジタル音声入力端子は、光角型2基のほかに、同軸も1基用意されている

 設定では、部屋の大きさやリスニングポイントをセットアップするようなモードはまったくない。シンプルに、各スピーカーの音量を調整してバランスをとるのみだ。リモコンの「テスト」を押すと、各チャンネルごとにテストトーンが出力されるので、音量ボタンを操作すれば、現在出力中のチャンネルの音量を調節できる。リモコンには「スピーカーレベル」というエリアがあり、「ウーファー+/−」「センター+/−」「サラウンド+/−」と並んでいるが、こちらはテストトーン出力時には使わず、通常音声を聴きながら調整する場合に使用する。ちょっとややこしい。LED表示部はないが、モードインジケータが音量インジケータも兼用していて、中央のみ点灯なら「0」、左右の点灯で−および+のレベルを示してくれる。

photo 前面パネルのモードインジケータ。入力されているデジタルサラウンドの種類や、サラウンドモードを表示するほか、スピーカーの各チャンネル音量調整時には、音量インジケータの役割も果たす

 デジタルサラウンド再生では、ドルビーデジタル、DTSのほか、AACのデコードにも対応し、4プログラムが用意されたヤマハならではのシネマDSPを利用可能。リモコン、本体前面ともにアイコンつきで表記されている「ムービー」「ミュージック」「スポーツ」「ゲーム」から選べばいい。あるいは、現在選択中のプログラムのボタンを押して、シネマDSPをオフにもできる。

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