日本ビクターは、トウモロコシのでんぷんから合成したプラスチック「ポリ乳酸」を使用する「環境に優しいDVDディスク」を開発した。独自技術により通常の室内利用が可能な耐熱性と現行DVDディスクと同等の量産性を実現。CDやBlu-rayディスクも製造可能だという。
ポリ乳酸は、トウモロコシなどのでんぷんから合成するプラスチック素材。植物原料に由来するため、温室効果ガスの増加抑制や石油の消費量節減など環境負荷の低減に寄与する“地球に優しいプラスチック原料”だ。
しかし、従来のポリ乳酸は、石油から製造する一般的なプラスチックに比べて耐熱性が低く、光ディスクに用いた場合、再生機器内の温度上昇によってディスクが変形してしまう可能性があった。そこでビクターでは、ポリ乳酸を主成分としながら、従来よりも約15度耐熱性が向上した光ディスク用透明プラスチックを開発。室内使用に問題ない信頼性を実現した。通常のDVDディスクと同様の「射出成形方式」で微小な信号ピットを形成できるため、量産性にも問題なく、CDやBlu-rayディスクへの応用も可能だという。
ビクターでは、12月9日から東京ビッグサイトで開催される「エコプロダクツ2004」でトウモロコシDVDメディアを展示する予定だ。
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