Apple Computerは一部のiPod用ソフトをアップデートし、RealNetworksから購入した楽曲を再生できないようにした(12月15日の記事参照)。RealNetworksはこれについて、こうなった理由はよく分からないが、フィックスに取り組んでいると語っている。
RealNetworks Music StoreはAppleのiTunes Music Store(iTMS)と直接競合しているが、RealNetworksはiPodのような独自プレーヤーがないという点で不利だ。iPodはさまざまな音楽フォーマットをサポートしているが、プロテクト付きフォーマットに関しては、iTMSで販売されている楽曲にしか対応していない。
RealNetworksは7月に、自社のストアで販売しているプロテクト付き楽曲をiPodなどの音楽プレーヤーで再生できるようにする「Harmony」という技術を発表した(7月26日の記事参照)。Appleはこれに対し、RealNetworksは「ハッカーの戦術と倫理を使ってiPodを侵害した」と批判、同社に対する法的措置も考えて調査を行うと話していた(7月30日の記事参照)。
Appleは、最近のiPod用ソフトのアップデートにより、一部プレーヤーでHarmony対応楽曲を再生できなくなったことを否定していない。だが、その理由や具体的にRealNetworksの顧客を標的にしていたのかどうかは説明しなかった。
「7月に述べたように、折々のiPod用ソフトのアップデートにより、Harmonyが現行あるいは将来のiPodで機能しなくなる可能性は高い。当社はRealNetworksとその顧客に、これを強く警告する」とAppleの広報担当者は12月15日に語った。
RealNetworksの広報担当マット・グレイブス氏は「AppleはFairPlayに幾らかの変更を加えた」と独自の説明をしている。FairPlayは、iTMSで販売される楽曲の保護に使われているデジタル権利管理(DRM)技術。iTMSの楽曲をiPodで再生できるのは、同製品がFairPlayをサポートしているからだ。
「同社がHarmonyを破ったのか、あるいは単なるアップデートの副作用かは分からない」と同氏。
同氏は、RealNetworksはiPodとの互換性を回復させるため、Harmonyに変更を加えているところだと語った。だが、フィックスがリリースされる時期については明言できないという。「FairPlayが変更されるたびに、われわれはそれを調査して、Harmonyがどう連係するのかを確認しなくてはならない」
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