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玩具市場は縮小傾向続く

» 2005年02月09日 19時20分 公開
[ITmedia]

 矢野経済研究所は2月9日、玩具・ゲームコンテンツ関連市場に関する調査結果を「玩具産業白書 2005年版」として発表した。同調査は、2004年10〜12月の期間、玩具・ゲームコンテンツ関連メーカーおよび卸問屋、小売事業者を対象に実施したもの。

 これによると、主要9品目で見た2003年度の玩具産業市場規模は、出荷ベースで前年比5.3%減の9580億円だった。デフレの継続に加え、ヒット商品不足などが挙げられるという。

 2004年度もこの状況は継続しており、市場はさらに縮小傾向の可能性があるため、出荷額は前年比1.6%減の9427億円になると予測した。全体的に供給品目が飽和気味で、目新しさのなさもヒット商品が生まれにくい原因になっていると指摘。大手を中心に商品を絞り込む動きも出ているという。

 一方、主要9品目以外については、カプセル玩具、オンラインゲーム、携帯アプリゲーム市場が前年に引き続き、2003年度も好調に推移した。一方、ここ数年好調だった玩具菓子はブームが去って落ち着きを見せ始めており、新しい顧客層の開拓に注力している状況だという。

 市場全体では、2003〜2004年度にかけてロングセラー商品や定番商品が台頭。複雑化でテレビゲーム離れが加速する中、盤ゲームをなどアナログゲーム類が、家族で楽しめる商品として親世代からの支持を得た。

 このほかキャラクター玩具の動きが活発化しており、大手メーカーがキャラクターをブランドとして位置付けるなど、知的財産としての意識が高まっているのも特徴だ。

 玩具の主要9品目は、電子玩具、模型・ホビー、男児キャラクター・男児玩具、女児キャラクター・女児玩具、ゲーム類、ぬいぐるみ、基礎玩具、季節物・雑玩具、テレビゲーム。

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