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音楽CDマーケットを支えるのは働き盛りの30〜40代?

» 2005年04月28日 20時30分 公開
[ITmedia]

 日本レコード協会、日本音楽著作権協会、日本芸能実演家団体協議会・実演家著作隣接権センターの3団体は4月27日、「2004年度 音楽メディアユーザー実態調査」の結果を発表した。調査は、小学生を除く12〜69歳の首都圏に住む男女1200人を対象に、2004年10月に実施された。

 これによると、音楽CDの購入率は54%と、前年度(57.6%)に比べて減少傾向にあるという。

 集計結果をもとに算出されたCDの推定マーケットシェア指数を過去7年間で比較したところ、中学生〜20代の若年層シェアが緩やかに減少している一方、30代〜40代のシェアは増加傾向にあり、特に、前年度からは4割を超してほかの年代を上回った。

年代別推定マーケットシェアの推移

 CDの購入先(複数回答方式)をたずねる質問でもっとも多かった回答は「TSUTAYAを含めた大手レンタル店のCD売り場」で46.4%。次いで、「CD・レコード専門店」(46.1%)、「総合スーパー・家電/カメラ量販店」(30.0%)、「中古CD・書籍店」(18.7%)、「インターネット/携帯電話通販」(6.6%)などが並ぶ。

 インターネット通販に関しては、2003年の3.9%から6.0%へ約1.5倍の増加となった。年代/性別で見ると、男性の40代(11.4%)と女性の20代社会人(15.0%)におけるインターネット通販の利用率がほかの層よりも高い。また、「インターネットオークション」を利用していると答えたのは全体の1.4%だが、男性の高校生(6.6%)と20代社会人(5.1%)、および女性の30代(4.2%)では、ほかの層よりも高い利用率となった。

 CD購入店を選ぶ際に重視されるポイント(複数回答方式)で多かった回答は、「品揃え(商品種類)が豊富」(56.6%)、「自宅の近くにある」(50.4%)、「目当ての商品が探しやすい」(42.9%)、「値段が安い」(40.4%)など。

 着メロ利用率は全体で69.4%。特に、男性の中学生〜20代社会人と女性の中学生〜30代では、いずれも8割を超える高い利用率となった。

 着うたの利用率は全体で17.1%と低いが、若年層になるほどその利用率は高くなり、特に、男子中学生が73.8%、男子高校生が56.4%と半数を超えた。一方、女子中学生・高校生はいずれも3割台と、男女で差が見られた。

 着うたの利用目的(複数回答方式)のトップ3は、「着信音として」(78.4%)、「好きな曲を聴くため」(48.4%)、「目覚ましとして利用するため」(33.5%)。今後、着うたを利用したいと考える人の割合は増加傾向にあり、特に20代社会人以下の若年層で利用意向が高いという。

 回答者全体におけるインターネット利用者の割合は57.6%。インターネットによる有料音楽配信サービスの認知度は、29.3%が「知っている」、27.6%が「何となく聞いたことがある」と答え、合計すると過半数が認知していることがわかった。

 過去半年間にインターネット経由の有料音楽配信サービスを利用したことがある人は8.2%で、2003年度の調査時に比べ、約1.6倍の増加となる。

 ポータブル型のデジタルオーディオプレーヤーについては、利用経験がない人(1117人)の31.4%が「是非利用してみたい/興味はある」と回答し、特に、20代以下の若年層で高い利用意向が見られた。

 また、デジタルオーディオプレーヤーを所有する人が利用する音楽ソース(複数回答方式)では、62.9%が「購入したCD」とする一方で、49.7%が「レンタルしたCD」と回答しているのが気になるところだ。

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