ハンザテックは6月10日、高速データ転送に対応したSDメモリーカード/mini SDカード「Gold Flash Series」を発表した。本日から同社直販サイトや一部ネットショップで販売を開始するほか、店頭では6月上旬発売となる。SDメモリーカードは64M〜1Gバイト、mini SDカードは32M〜512Mバイトをラインアップ。価格はオープンで、同社直販サイト価格は以下の通り。
SDメモリーカード
容量 | 直販サイト価格 | |
---|---|---|
HBR-SD064MA | 64Mバイト | 2480円 |
HBR-SD128MA | 128Mバイト | 3480円 |
HBR-SD256MA | 256Mバイト | 5380円 |
HBR-SD512MA | 512Mバイト | 8800円 |
HBR-SD001GA | 1Gバイト | 1万4800円 |
mini SDカード(変換アダプター付き)
容量 | 直販サイト価格 | |
---|---|---|
HBR-MSD032MA | 32Mバイト | 1840円 |
HBR-MSD064MA | 64Mバイト | 2440円 |
HBR-MSD128MA | 128Mバイト | 3480円 |
HBR-MSD256MA | 256Mバイト | 5980円 |
HBR-MSD512MA | 512Mバイト | 1万1800円 |
Gold Flash SeriesはSLC(Single Level Cell)タイプのNAND型フラッシュメモリを使用。SLCタイプは従来製品で多く使われているMLC(Multi Level Cell)タイプに比べて転送速度に優れるほか、低消費電力で耐久性も高いフラッシュメモリを作れる。しかし、回路構造が複雑になりコスト高になることから高速・大容量なハイエンド製品にしか採用されていなかった。
Gold Flash Seriesは最大転送速度12Mバイト/秒という高速転送を可能にしながら、1GバイトのSDメモリーカードで直販価格1万4800円という低価格を実現した。店頭では直販価格を下回るプライスタグが下がる可能性も高い。
Gold Flash Seriesは消費電力の低さも魅力。MLCタイプが消費電力80〜100ミリアンペアなのに対し、SLCタイプのGold Flash Seriesは、60ミリアンペアとMLCタイプに比べて25〜40%も省電力なのだ。
さらに「業界最長」(同社)という10年という長期の保証期間を設定。これは競合他社が長いところで5年保証までだったことを考えると驚異的。「他社に先駆けて10年間という長期保証を打ち出した。それだけ、製品の品質には圧倒的な自信がある。信頼性の証」(同社)
その品質の高さをアピールするため、SDメモリーカードには24金のラベルを採用するという凝りようだ。
現在、MLCタイプのノーマルスピード(2Mバイト/秒)1Gバイト版が1万5000円前後で売られていることを考えると、同価格で高速性/低消費電力/信頼性を手に入れられるGold Flash Seriesは非常に魅力的だ。
製品はOEMで、Sumsung Electronicsのウェハーを使ってBarun Electronics(バルン電子)が製造を行っているという。
ハンザテックと聞いてもピンとこないユーザーが多いかもしれない。だが、同社の前身が「近江屋写真用品」だと聞くと、カメラ好きのユーザーはなるほどと思うだろう。そう、あの写真用品ブランド「ハンザ(HANSA)」だ。
写真業界で83年の実績がある近江屋写真用品が昨年10月に特別清算(事実上の倒産)になったのを受け、異業種の電子部品商社テクタイトと組んで再スタートを切ったのがハンザテック。カメラ業界での実績とデジタル(電子部品)の実績との融合で、カメラという業態にとらわれない新しい提案を掲げている。
「写真用品業界の再編によってハンザテックがスタートしたのだが、今回のGold Flash Sereisは、“新しい業界のありかたを提示していく”という当社のスタンスをアピールできる最初の製品。当初のラインアップはSDで1Gバイト、mini SDで512Mバイトまでだが、来月7月にはSDで2Gバイト、mini SDで1Gバイトという高容量製品も投入する予定。ラインアップ拡充では、時期は未定だがCFやUSBメモリの発売も検討中」(同社社長の松本能和氏)
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