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“サンキュッパ”プレーヤーの実力は?――「mp3 walker」レビュー(2/2 ページ)

» 2005年08月26日 22時50分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 再生中にモード切替スイッチを左右に倒せば、早戻し(左)/早送り(右)として機能し、再生/停止と音量ボタンはそれぞれ独立しているので操作に迷うことはない。モード切替スイッチは軽く触れるだけで動いてしまうが、ホールドスイッチも用意されているので、誤動作の心配はないはずだ。

photo メインメニュー。電源投入直後にはこの画面になるほか、再生中(あるいは停止中)にモード切替スイッチ長押しで呼び出せる

 モード切替スイッチは、長押しで「メインメニュー呼び出し」、短く押すと「サブメニュー呼び出し」として機能するが、本体の状態次第で割り振られる機能が異なる(再生/停止キーも同じ)。少ないボタンに多くの機能を割り符らないといけないポータブルオーディオではよく見られる仕様だが、本製品では「ボタンの操作一覧」と題されたリーフレットが付属しており、慣れるまでの操作をサポートしてくれる。

photo 再生中にモード切替スイッチ短押しで呼び出すことができるサブメニュー。イコライザの調整やリピートの設定はここから行う

 サブメニューからはリピート、イコライザ、再生テンポなどの設定が行える。イコライザはノーマル/ロック/ポップ/クラシック/ソフト/ジャズ/DDBの7項目が用意されている。ソフトは「ソフトな曲にあわせたイコライジング設定」とされているのだが、試聴してみたところ中域を強調するセッティングのようだ。ボーカルメインのゆったりとした曲調に向くだろう。DDBは低音のブーストを行う。

 気になる音質だが、中域の解像感がやや甘く、スッキリした伸びを感じなかったものの、ロックやボーカルをメインとする限り十分に楽しめた。ロックを聴くならばロックかDDBのイコライザをかけた方がいいかもしれない。付属しているヘッドフォンはお世辞にもハイクオリティな品物とはいえないので、愛用のヘッドフォンがあるならば交換した方がいいだろう。それだけでも受ける印象はかなり異なったものになる。

photo 付属ヘッドフォン

 内蔵マイクによるボイスレコーディングも行える。録音するにはメインメニューから「REC」を呼び出し、再生/停止ボタンを押すだけでよい。録音はWAV形式で行われ、ルートに「REC01」「REC02」という名前でファイルが生成される。録音したファイルの再生は同じくメインメニューの「RPL」から行う。なお、録音ファイルの再生時にモード切替スイッチを短押しするとリピート/テンポ/リプレイの各項目が現れる。

CD2枚と「mp3 walker」を組み合わせてプレゼント用にいかが?

 ポータブルオーディオの低価格/大容量化はひとまず落ち着いた感があり、現在販売されている製品を見渡してみると、メモリ1Gバイトながらも1万5000円前後で販売されているiPod Shuffleが、「お買い得感」という意味では最も優れているように思える。

 ただ、いくらお買い得とはいっても、「1万5000円はちょっと高い……」と思う人もいるだろう。本製品はアプリケーションソフトも付属していないし、Windows DRMにも対応していない。そのうえメモリも128Mバイトしか搭載していない。しかし、3980円という価格は何よりのメリット。ちょっとした気持ちで購入することもできる価格設定だ。

 3980円ならば一緒にCDを2枚買っても合計で1万円。CD1枚を128kbpsのMP3にエンコードすれば約64Mバイトになるので、CD2枚分の曲がちょうど本製品におさまる計算だ。CD2枚とポータブルプレーヤー、プレゼントとしてもいい組み合わせではないだろうか。

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