東芝は9月16日、同社が2004年6月に発表した世界最小燃料電池の実用化に向けた試作ユニットを開発、ポータブルオーディオプレーヤーの試作機を用いての動作検証を開始したと発表した。検証に使用されるポータブルプレーヤーと燃料電池カートリッジは、10月4日から開催される「CEATEC JAPAN 2005」にて展示される。
同社が開発したのは出力100ミリワットと300ミリワットの燃料電池ユニットで、それぞれフラッシュメモリタイプ/HDDタイプのプレーヤーに搭載されることが念頭に置かされている。小型化に適したパッシブ型を採用しており、メタノール燃料を無希釈で使用できることが特徴。
電池ユニットのサイズは100ミリワットタイプが23(幅)×75(高さ)×10(厚さ)ミリ、300ミリワットタイプが60(幅)×75(高さ)×10(厚さ)ミリ。それぞれ3.5ミリリットル/10ミリリットルの燃料で対応プレーヤーを約35時間/60時間駆動することができる。
試作された対応プレーヤーのサイズは、フラッシュメモリタイプが35(幅)×110(高さ)×20(厚さ)ミリ、HDDタイプが65(幅)×110(高さ)×20(厚さ)ミリ。プレーヤーには動作検証用の部品が含まれており、同社では設計の最適化によって、小型化も可能であるとしている。
同社では、2007年以降を燃料電池の本格的な普及時期と見なし、耐久性や信頼性についてのテストを続けるとしている。
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