ペンタックスといえばレンズ回転式の「オプティオX」や(そろそろ1年になるが後継機は出ないのだろうか)、水中でも撮れる防水デジカメ「オプティオWP」シリーズなどユニークな機種を多く出しているが、その中で数年前から変わらないコンセプトで進化し続けているシリーズもある。「オプティオS」だ。カシオのEXILIM ZOOMとほぼ同時に登場したオプティオSも(なぜならオプティオSとEXILIM ZOOMは同じレンズを使っていた異母兄弟のような機種だったのだ)、とうとう「オプティオS6」にまで達した。
この最新作は、オーソドックスなカードサイズ薄型ズームデジカメでありながら、DivX形式の動画フォーマットなどユニークな試みもなされている。
オプティオS6は厚さ19ミリで重さは100グラム(撮影時重量は120グラムだが)と薄型軽量のカードサイズ系3倍ズームデジカメ。スタイリッシュデジカメの王道といっていいスペックだ。
レンズはペンタックス伝統のスライディングレンズシステム。沈胴式レンズだが収納時に一部がスライドしてずれることで薄くするものだ。だから沈胴式ながら厚さ19ミリを達成している。
そのレンズは37.5〜112.5ミリ相当でF2.7〜5.2。F2.7というところが微妙にうれしいが、広角端の樽型収差がちょっと気になる。まあ薄型ズーム機の広角端は大なり小なり収差が出ているものだが、ちょっと機になる歪み方だ。個体差かもしれないが、広角時に左上と左下端に画質低下が見られた。
1/2.5インチ600万画素CCDを搭載しているが、性格としては画質より機動力を重視したモデルかなと思う。
撮影距離はズーム全域で40センチから。マクロ時はワイド端で15センチまで寄れる。あと一歩寄れるとうれしいという値だ。パンフォーカスモード(PF)もあり、この場合はワイド端で1.1メートルから無限遠、テレ端で4.5メートルから無限遠にピントが合うようになる。パンフォーカス時の最短距離を覚えておくと、いざというとき便利。PFモードにしておけばAFの時間を省略できるからだ。
撮影は快適でAFも測距枠がちゃんと出てどこにピントを合わせているか分かりやすく教えてくれるのでいい。
起動は約2.7秒。レンズの繰り出しは高速だが、液晶モニターが安定して撮影可能になるまでにちょっと時間がかかった。電源がは入っているときはシャッターボタンのLEDが緑色に光る。
液晶モニターは2.5インチで23.2万画素とかなり高画質なタイプ。微反射型でなかなか見やすい。
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