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» 2006年02月22日 18時29分 公開

インタビュー:“ミニマル”が描き出した東芝の新しい顔――「REGZA」 (1/2)

東芝「REGZA」は、「メタブレイン・プロ」の全面採用など画質を全面に押し出し、テレビの原点回帰をうたった新ブランドだ。そして、シリーズ共通のデザインにも同じ思想が流れている。“face”に代わる東芝の“顔”は、どのように生まれたのか。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 東芝が8年ぶりにテレビのブランドを変更した。全モデルに「メタブレイン・プロ」を採用した「REGZA」は、“画質”を全面に押し出し、テレビの原点回帰をうたった新ブランドだ。そしてシリーズを越えて共通化されたデザインにも同じ思想が流れている。“face”に代わる東芝の“顔”は、どのように生まれたのか。東芝デザインセンター映像機器デザイン担当参事の坪井英樹氏に話を聞いた。

photo 東芝デザインセンター映像機器デザイン担当参事の坪井英樹氏。横は“REGZA”の「C1000シリーズ」

 “REGZA”のデザインにあたり、坪井氏が最初に検討したのは、先に登場していた「Z1000」シリーズのデザインを継承し、イメージを共通化することだった。「顔を揃えていこう、と考えていました。Z1000の“スリットスピーカー”こそ搭載できませんが、同じ“ミニマルデザイン”を基本にしています」。

 ミニマルデザインとは、最小限の要素で構成したシンプルなフォルムのことだ。「テレビは、40型を超えると強い存在感を出すものですが、リビングルームコンディション――つまり生活の場に置いたとき、どのように見えるかが問題です。また、純粋に映像と音を表現するには、テレビが存在を主張してはいけない。ですから、デザインはシンプル。不必要なものは削ぎ落とし、本当に必要な要素だけを残しました」。

 REGZAでは、アンダースピーカーを採用して全体の横幅を抑え、スリットスピーカーのない「H1000」および「C1000」は前面をほぼフラットにした。操作ボタンは前面下部に移動。動作状況を示すLEDも必要最小限のものだけを残した。そして、ゲーム機などを接続するのに便利な前面端子は「側面端子」に代わっている。

photo 「32H1000」。Z1000やH1000シリーズは、筐体に艶消しブラックを採用。正面から見たときはブラック一色だ。「シルバーの細い線だけになるので、全体が軽く見えます」

 配色についても考え方は同じだ。たとえば「H1000」シリーズでは、光を吸収するマットな黒をベースにして電源オフ時の液晶画面と一体化。外枠と台座部分だけに細くシルバーを配した。

 「デザイナーの気持ちとしては、外枠のシルバーの部分だけがREGZAの筐体で、前面の黒い部分はすべて画面なんです。液晶パネルに黒いフチがないもの同じ理由。一般的な液晶テレビでは画面内に黒いフチがありますが、REGZAの場合は筐体の黒い部分がフチを兼ねているわけです」(坪井氏)

photo 黒を基調としたREGZAは間接照明によく似合う
photo H1000では、リモコンも新たにデザインを起こした。HDD操作に特化したボタンを設け、3連のキーは大きく、見やすい。「テレビのリモコンといえば、毎日使うものですから、それなりの形が必要でしょう」

 スタンダードモデルの「C1000」シリーズでは、H1000より少しだけ明るいグレーを使用している。これは、デザインが共通で画面サイズもH1000シリーズと重なるモデルがあり、販売店やユーザーが混乱するのを防ぐためだ。

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