「40型以上で1年は先行できる」――シャープ
既報の通り、シャープは初の“亀山第2工場モデル”を発表した。同社AV・大型液晶事業統括兼AVシステム事業本部長の片山幹雄氏は、今回の発表が世界同時に行われたことを明らかにするとともに、新工場の稼働で加速する同社の世界戦略を説明した。
亀山第2工場は、当初10月としていた予定を約2カ月前倒しし、8月に稼働を始めた。2.1メートル×2.4メートルの第8世代マザーガラスを初めて採用し、40型/50型といった大型液晶パネルを中心に製造する。1枚のマザーガラスから、40型クラスなら8枚、50型クラスでも6枚取れる「世界で最も効率のいいマザーガラスだ」(片山氏)。
シャープが掲げる“大型液晶パネルの安定供給体制”の中核を担い、生産能力は2007年3月までに月産3万枚、2008年中には9万枚(いずれも32型換算)を目指す。「他社に先駆けて第8世代マザーガラスを採用できた。40型以上の液晶パネルでは他社に1年以上は先行できるだろう」。
また同社は、世界戦略の一環として、亀山第2の稼働を機にバックライト取付などを含む液晶モジュール生産を消費地近くで行う「世界5極生産体制」の構築を挙げている。これまでは中国やマレーシアだけで行っていた液晶モジュールの生産を米国や欧州でも行い、輸送コストを抑える。コスト競争力を持った生産および物流体制を整えるのが目的だ。たとえばメキシコ工場では今年9月から開始、またポーランドでは2007年1月に液晶モジュール専用工場を稼働させる予定だ。
片山氏は、北京五輪までに全世界の液晶テレビ需要は8000万台程度まで増えると予測。同時に「これまでは、10~20インチクラスと30インチクラスの需要が高かったが、デジタル放送の進展に伴い、50インチクラスの大画面テレビ市場が形成されていくだろう」と指摘する。同社では2006年末までに37型以上はすべてフルハイビジョンタイプにするほか、従来は32型中心のラインアップだった海外向けの製品についても、亀山第2工場で生産する40~50型といった大型の製品に軸足を移す構えだ。
「従来のラインアップでは、40型以上が中心の海外の販売店ではシャープ製品が目立たなかった。今後は40型、50型といった大型商品を揃え、売り場で存在感を示していきたい」。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
PHP脆弱性“PoCフライング公開”の経緯、支援財団が公表 混乱広げた企業を名指しで批判
-
2
AIに200万円渡してネットショップを1年運営させてみた──Alibabaの研究者らがシミュレーション 資産14倍の例も
-
3
人に注射を打てる「サイボーグゴキブリ」の群れが、がれき下の被災者を救助? 実験成功率72%
-
4
PHP脆弱性でいち早くサービス停止したコドモン 背景に「被害が出てからでは取り消せない」
-
5
カプコン、1177万件漏えい 不正アクセスで
-
6
高市総理、サイバーセキュリティの本を出していた しかも“PHP”から
-
7
旅行ゲーム「ワールドクエスト」、PHP脆弱性で即日サービス終了 「古い仕組みのため対策とれず」
-
8
コミックシーモア、流出は最大約420万件に メールアドレスや生年月日など 不正アクセスの経路特定・遮断は完了
-
9
高市総理「大至急、PHPパッチ適用を」Xで異例の要請 エンジニアは評価「経営層に伝わる」
-
10
「GitLab」に深刻度“最大”の脆弱性 認証なしで任意のコード実行の恐れ、修正版適用を CVSS「10.0」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR