デジタルカメラと呼ぶには形が風変わりだし、ビデオカメラと呼ぶには機能がシンプルだ。静止画メインなのか、動画メインなのか、きっちりカテゴライズするのが難しい。そんなボーダレスなカメラが三洋電機の縦型「Xacti C」シリーズである。
そもそもは静止画と動画の両方を高画質でSDメモリーカードに記録する“デジタルムービーカメラ”として、2003年に一号機「DMX-C1」が登場。以来、CCDの画素数アップや液晶の大画面化、ボディの薄型軽量化などの改良を重ねてきた。
そして、型番にCが付くモデルとしては6代目となるのが、この「DMX-CA6」である。昨年11月発売の「DMX-C6」をベースにしながら、JIS保護等級4相当の生活防水機能を新搭載。なぜ防水という付加価値を盛り込んだのかは、インタビュー記事で紹介したとおりだ。
初めてDMX-CA6を見たときには、たまごっちのような丸っこいデザインには面食らった。搭載というより、ボディ側面に乗っかっているような可動式モニタを開くと電源が入り、液晶が点灯する。起動時間は約1.3秒。起動の仕方は従来の縦型Xactiと同じなので、すぐに分かったが、どこを持ってどう構えればいいのか。戸惑いと驚きを覚える個性的なフォルムだ。
従来機DMX-C6に比べた場合、ボディの幅がやや厚くなり、高さが少し短くなった。そのためグリップと呼べるものがなく、指を支えるスペースが狭い。右手でボディの下半分を握ろうとしても、私のような大きな手だと小指が余ってしまう。そこで、ボディを上から覆うようにつかむ自己流の構え方を編み出した。ズームスイッチや撮影ボタンが少々押しにくくなるが、適度な厚みと曲面が手になじむ。あるいは片手ではなく両手を使い、手のひらを合わせて間にカメラを挟むように支えるのもアリかもしれない。小型軽量ボディなので、多少変則的な構え方をしても苦にはならない。
とはいえ素直にボディの下を持つのが、取扱説明書による正しいホールドスタイルである。グリップ感は万全とはいえないが、付属グリップベルトを利用すれば手荒にカメラを振り回しても、落っことすことは多分ない。
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