ITmedia NEWS >

日立、50V/60V型のプラズマ“Wooo”――初のフルハイビジョン対応機も(1/2 ページ)

» 2006年09月26日 17時33分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 日立製作所は9月26日、60V型のフルハイビジョンパネル搭載機を含むプラズマテレビ3機種を発表した。11月中旬から順次発売する予定だ。フルハイビジョンのプラズマテレビは同社初となる。

photo 60V型のフルハイビジョンパネル搭載機「W60P-XR10000」(中央)。両サイドは50V型の2モデル。外観は、いずれもカッティング・エッジ・デザインだ
型番 W60P-XR10000 W50P-HR10000 W50P-H10000
画面サイズ 60V型 50V型 50V型
パネル解像度 1920×1080ピクセル 1280×1080ピクセル
チューナー 地上/BS/CS110度デジタル×2、アナログ地上波×2 地上/BS/CS110度デジタル、アナログ地上波
HDD 250Gバイト 録画機能なし
入力端子 HDMI×2、D4×2、S2ビデオ×3、コンポジット×4
i.Link(DV、TS) 1
外形寸法 1502×952×128ミリ 1240×836×105ミリ
重量 76キロ 41.5キロ 40.7キロ
価格(※1) 95万円前後 55万円前後 50万円前後
発売日 12月下旬 11月中旬 11月下旬
※1:価格はオープンプライス

 60V型の「W60P-XR10000」は、新開発のe-ALIS(extended-ALIS)方式パネルを採用し、フルハイビジョン解像度(1920×1080ピクセル)を実現した。パネル輝度は1000カンデラ(ピーク時)、暗所コントラストは5000:1。パネル制御用のLSIも新たに開発し、ノイズの低減や階調表現の向上を図った。スポーツなど動きの激しい映像や映画の暗いシーンも滑らかに再現するという。

 50V型の2機種は、ALIS方式のプラズマパネルを採用している。もともと開口率の高さが特徴のALISパネルだが、新たに放電ガス組成の変更や駆動波形の改良などにより、50V型クラスでは業界最高レベルの1300カンデラ(ピーク時)、コントラスト比10000:1を実現。解像度は1280×1080ピクセルとフルハイビジョンではないが、縦解像度が1080本であることから、同社では60V/50V型ともに「1080ALISパネル」と総称する。

 画質処理エンジンの「Picture Master HD」は、新しい60V型/50V型パネルに対応する改良が加えられた。フルHDの全画素情報をサンプリングして色再現性を調整する「リアルサンプリング」、特定色の色合いや色の濃さ、明るさなどを調整する「3次元デジタルカラーマネジメント」、ヒストグラム解析によりシーンに応じたコントラストに調整する「ダイナミックコントラスト」、SD映像のプログレッシブ処理を行う「動きベクトルI-P変換」といった機能が盛り込まれている。

 お得意のHDD録画機能は、「W60P-XR10000」と「W50P-HR10000」の2機種に搭載。いずれも地上/BS/CS110度デジタルチューナーを2つ搭載しているため、テレビ単体で裏番組録画が可能だ。リモコンの「録画」ボタンを押すだけで即座に番組を録画する手軽さと合わせ、「録画できるプラズマ」を引き続きアピールする。

 また、4月に登場した「Wooo 9000」シリーズから独自のHDD制御用ミドルウェア「HPSM」や、加ViXS Systemsのトランスコード技術「XCodeHD」を継承。250Gバイトの内蔵HDDに約50時間分のハイビジョン映像を録画できる(地上デジタル放送、TSE2モード時)。もちろんi.Link経由で録画番組をハイビジョンレコーダー「Wooo」にムーブできる「Wooo で Link」もサポートした。

 外観も、大きく変わった点の1つだ。デザインコンセプトは、先日発表されたDVDレコーダーと同じ「Cutting edge Design」(カッティング・エッジ・デザイン)。また50V型は画面の下にスピーカーを配置するアンダースピーカータイプとして、サイドスピーカータイプの42V型と同じ横幅になった。「同じ場所にワンサイズ上の大型テレビを設置できる」(同社)。一方の60V型は、取り外し可能なサイドスピーカーを採用し、画面から離して設置可能。その際は別売のスタンド(価格未定)が必要だ。

photophoto 「W60P-XR10000」のスピーカーは分離可能。左の写真はオプションのスタンドを装着した状態。「Cutting edge Design」を採用したDVDレコーダーとの組み合わせ例(右)。スリムでオープンな形状の薄型テレビ専用ラックによく似合う

 そのほかの主な仕様は表の通り。なお、リモコン操作で画面の向きを調整できる「リモートスイーベル」は50V型だけが搭載した。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.