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登場以来の大変化「iTunes 7」レビュー(3/4 ページ)

» 2006年09月28日 17時44分 公開
[こばやしゆたか,ITmedia]

ユーザーインタフェースの変更

 iTunes 7は見かけもかなり変わった。もともとiTunesは、まだMac OS 9時代に、いちはやく現在のAQUA調デザインを採用したアプリケーションだったけれど(Windowsの画面では浮く)、今回はそのAQUA調をかなり捨てて来た。

photophoto iTunes 6(左)とiTunes 7(右)

 アップルには、FinalCut Proなど「Proアプリケーション」と呼ばれるシリーズがあるのだけど、それにちょっと似た色合いになっている。

photo これは DVD Studio Pro 3

 色合いだけならばいいのだけど、新しいiTunesは操作性にも違いがある。例えば、スクロールバー。iTunes 7では、上下のスクロールボタンが下端または右端にまとめておかれているのだ。これはWindowsのユーザーインタフェースとは異なるし、Mac OS Xの場合はもっとよくない。Mac OS Xのシステム環境設定でスクロールバーのスタイルを変えることができるのだけど、iTunes 7は、これに従わないのだ。

photo

 「スクロールバー内をクリックする」も同じ。iTunes 7はこの設定がなされていても「そこにジャンプ」の挙動を示してしまう。アップルはもともとユーザーインタフェースには自覚的な会社だったはずだ。そこが、自分から規範を破るようなことをされると、ちょっと困る。

 初代からiTunes 6までずっと右上にあったアイコンもなくなった。このアイコンは、iTunesのそのときの場面場面によっていろいろな役目に変化するものだったのだけど、右下の文字の書かれたボタンに移行した(完全に移行したワケではない。例えばラジオのときにはボタンがない)。

 これに伴って右下から追い出されてしまったのが、イコライザーボタンだ。イコライザーを表示させたいときには、「表示」メニューから呼び出してやる必要がある。イコライザーボタンは、色の変化でいまイコライザの状態も示していたのだけど、こんどはこれがわからなくなってしまった。

なお、iTunes 7.0には、イコライザはONになるけどOFFにならないというバグがあったのだけど、これは7.0.1で解消した。

iPodの設定

 iTunes 7にiPodを接続するとこのようになる*5

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 いままで、設定ダイアログの一部だったiPodの設定が、ここまで前面に出て来たのだ。iPodも機能強化と同時に設定項目がかなり増えてき来たので、このように整理し直したのはいい。iPodのファームウェアの更新などがすぐにできるようになったのも、わかりやすくていい。

 ただ、無駄に画面がでかい。スクロールしないと全容が見えない設定画面というのは間違ってる。上の画面キャプチャはiBook(解像度 1024×768)でiTunesを最大表示にしたところだけど*6、一番下にあるはずの「ディスクとして使用する」の項目はスクロールしないと見えない。iPodの画像をあんなに大きく表示しなくていいから、全部の項目がその場で見えるようにして欲しい。


*5Windows版 7.0では一部でiPodが認識されないという現象が発生しているようだ(伝聞なのは、うちでは発生しなかったため)。7.0.1で改善されているとよいのだが。

*6Mac OS XではメニューバーとDockをよけて最大化するので、高さ方向が少し短くなるのだ。

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