セガトイズは11月29日、グランドピアノ型の音楽トイ「グランドピアニスト」を発表した。グランドピアノを本物の6分の1サイズで忠実に再現しており、実際に演奏することもできる本格派だ。しかも、自動演奏モードでは白鍵/黒鍵を合わせて88の鍵盤が“楽譜通り”に動く。価格は4万9350円。2007年4月1日に発売する予定だ。
ヤマハの協力により、実際に販売されているグランドピアノ「C5L」をモデルに製作した。筐体はABSとポリカーボネート製で、文字通りの“ピアノ調”仕上げ。弦やダンパーなど、細部まで精巧に再現しており、質感はピアノそのものだ。1つの鍵盤はわずか4ミリの幅しかないが、88の鍵盤それぞれに駆動用のソレノイド(アクチュエータ)と演奏用のスイッチを組み込んでいる。
音も本格的だ。ピアノの音色を忠実に再現するため、関連会社(セガグループ)のウェブマスターがMIDIベースの専用音源を開発。自動演奏では、MIDIに含まれる音階データをもとに鍵盤を駆動する仕組みだ。「本物のピアノの質感を感じる。玩具の域を超えた立派な楽器だ」(音楽家の葉加瀬太郎氏)。
本体にクラシック、ジャズ、ポップスなど100曲を内蔵しているほか、専用カートリッジ(SDカード)を使って楽曲を追加することもできる。専用カートリッジは1枚20曲入りで3990円。本体発売と同時に3種類を発売する予定だ。なお、選曲およびプロデュースは前述の葉加瀬太郎氏が担当する。
また、本体下部にはミニジャックの外部入力端子および外部スピーカー接続端子を備えた。ポータブルプレーヤーを接続してグランドピアニストのスピーカーで再生したり、逆にオーディオセットに接続して好みのスピーカーから音を出すことが可能だ。なお、前述の通りMIDIデータに含まれる音階情報で鍵盤を駆動するため、アナログ入力の場合には鍵盤の動きがランダムになる。
グラントピアニストは、シニア層を中心とする「音楽好きの大人全般」がターゲット。販売目標は年間10万台で、2年後をメドに海外でも販売する計画だ。
セガトイズの國分功社長は、脳トレ玩具や家庭用プラネタリウム「ホームスター」が好調に推移していることを挙げながら、あらためて大人向けの玩具に注力する方針を示した。「ストレスの多い日常生活の中で、プライベートな時間を楽しむニーズが高まっている。グランドピアニストは、ピアノの生演奏を自宅で楽しむような製品。家族で味わってほしい」(國分氏)。
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