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» 2007年03月02日 19時50分 公開

HD戦略を進めるスカパー!、個人向けの“Lightなスカパー!”も計画

スカイパーフェクト・コミュニケーションズは3月2日、JSATとの経営統合を前に新しい中期経営計画(2007〜2011年度)を発表した。主力の「スカパー!」「e2 by スカパー!」のHD化を強力に進めるとともに、IPベースの個人向けコンテンツ配信サービスなども検討していく。

[ITmedia]

 スカイパーフェクト・コミュニケーションズは3月2日、JSATとの経営統合を前に新しい中期経営計画と新ロゴを公開した。

photo 新ロゴ

 スカパー!とJSATは、完全持株会社「スカパー!JSAT」を4月2日に設立し、両社は事業会社となる。これに合わせて公開した、新しいコーポレートロゴは、両社の頭文字である「S」と「J」が有機的に絡み合うデザイン。2つの力が融合した躍動的な人間をモチーフにしたという。新ロゴは、持株会社であるスカパー!JSATのコーポレートロゴとして使用するほか、両事業会社の子会社でもグループロゴとして使用する予定。両事業会社のロゴは従来通りだ。

ハイビジョンチャンネル続々

 あわせて発表された中期経営計画(2007〜2011年度)では、サービス別の施策が明らかにされた。

 まず、主力の「スカパー!」(124/128度CSサービス)では、2008年夏をメドにPPVやプレミアムチャンネルを中心に、映画、スポーツ(サッカー)、アダルトなど10ch程度のハイビジョン放送を開始する。2009年秋頃には、これを30ch程度まで拡充するとともに、ハイビジョンチャンネルを集めた“HDパック”を発売する計画だ。

 宅内端末では、従来のMPEG-2(SD放送)にくわえ、H.264(HD放送)のデコードに対応した高機能受信機を導入する。これには、ホームネットワーク機能や地上デジタルチューナーが内蔵され、インターネット経由で取得する電子番組表(ブロードバンドEPG)や検索機能が利用可能。またオンラインのカスタマーサポートや視聴率情報の収集にも活用するなど、ネットワークを核に高付加価値サービスを推進する方針だ。加入者は、2011年度末時点で360万件を見込む。

 一方、110度CSデジタル放送で展開している「e2 by スカパー!」では、既存のハイビジョン放送2chを2007年度中に5ch程度まで、さらに2009年度までに10ch程度へ拡充する計画だ。

 光ファイバーの波長多重を利用して提供している「スカパー!光」では、戸建て住宅への本格展開にともない、従来のRF方式による多多チャンネル放送にくわえ、2007年度中にIPベースのコンテンツ配信サービスとの連携を進める。またスカパー!で提供開始するハイビジョンchをサービスに組み込み、地デジやBSデジタル放送と合わせて「最強の放送ラインアップ」(同社)を提供するという。サービスエリアは、東名阪を中心に1000万世帯以上まで拡大する計画で、2011年度に累計個人契約数80万件を目指す。

 IP放送については、2007年度に参入し、コンテンツアグリゲーションや顧客管理を行う予定ながら、NTT地域会社「Bフレッツ」上の統合的な放送体制やNGN(次世代ネットワーク)への対応を進める。将来的には、スカパー!光を含めて全国をカバーするコンテンツ配信体制を構築する方針だ。

 このほか、モバイル端末やゲーム機、カーナビなどをターゲットにしたコンテンツ配信サービス“Lightなスカパー!”を開発する方針も明らかにされた。これは、無線LANなどを利用して個室のテレビ(ゲーム機)やPC、PDAなどに映像を配信するIPベースの多チャンネルサービス。P2Pの利用などによる低コストの配信ネットワークを検討すると同時に、上り回線を使ってチャットや個人レベルの放送、通信サービスも可能にするという。

 スカパー!JSATは、サービス全体として2011年度末時点で800万件の累計総登録件数を見込む。また2011年度における連結営業収益は2400億円、経常利益は380億円、EBITDAは500億円になると予想している。

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