最初にこの製品のカタログを見たときは、特殊な蛍光管でも使っているのかと勘違いしたのだが、実際は普通のコンパクト型蛍光ランプを使用している。蛍光管のタイプはFML27EX-Nだ。これならどこの電器店でも手に入るので安心である。
ただし、普通のデスク用ライトは蛍光管が露出しているが、この製品の場合はその上に特殊偏光フィルターが被さっている。このフィルターは磨りガラスのような半透明のもので、スイッチを消すと中の様子はおぼろげにしか見えない。蛍光管を取り替えるときのために、フィルターカバーはドアのように開け閉めが可能だ。
フィルターカバーの開け閉めはスイッチを入れた状態でも可能なので、フィルターを通した状態とない状態とで、光の具合を気軽に見比べられる。その違いは「気のせい」というレベルではなく、明らかな差を体感できた。フィルターを被せた状態からフィルターを取ると、光が目に突き刺さるような感じを受けるのだ。
これに慣れると、普通の蛍光管はかなり眩しく見えてしまう。まあ目の感じ方には個人差があるからなんとも言えないが、少なくとも筆者の場合は、家で本を読むときは必ずフィルターライトの照明下で読むようになったことは事実だ。
価格は実売で約1万2000円。普通のアーム式ライトでもこのくらいの価格のものはあるので、あまり割高だとは思わない。「目に優しい」という付加価値を考えたら、けっこうお得なのではないだろうか。ただし、デザイン的には不満を感じるし、アームの作りなども同価格帯に比べると劣る。
とくに、ライトの上部カバーに並んだスリットはかなり野暮ったいと思う。フィルターを被せたために熱がこもるので、このような放熱スリットを設けたのかもしれないが、デザインをもう少しなんとかしてほしかった。
ただし、これらの点を差し引いても、この製品を買う価値は十分ある。筆者のように長時間デスクで業務をこなす人はもちろん、子どもの勉強机に設置するのもオススメだ。目の疲れが少ないと集中力が増すので、勉強の効率も上がるかもしれない。この製品には姉妹品として卓上タイプも用意されているので、用途によって選ぶといいだろう。実を言うとワタクシは卓上タイプも欲しくなってきた。ベッド脇に置いて寝たまま本を読むときにも使いたいからだ。それくらい気に入っている製品である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR