ITmedia NEWS >

世界初、衣類が“踊る”ドラム式洗濯乾燥機――ナショナルから“たたき”&“もみ”洗いのダブル効果

» 2007年09月06日 19時24分 公開
[山田祐介,ITmedia]

 ナショナルは9月6日、ドラムの素早い往復運動で“もみ洗い”の効果が得られる世界初の「ダンシング洗浄・乾燥方式」を取り入れた「ななめドラム式洗濯乾燥機」6機種を発表した。価格はいずれもオープン。実売想定価格は、ヒートポンプ乾燥方式のフルスペックモデル「NA-VR2200L」「NA-VR2200R」(Lは左開き、Rは右開き)が30万円前後、ヒーター乾燥方式の「NA-V920L」「NA-V920R」は22万円前後。

photophoto 新型「ななめドラム式洗濯乾燥機」
品番 NA-VR2200L/R NA-VR1200L/R NA-V920L/R
乾燥方式 ヒートポンプ乾燥方式 ヒーター乾燥方式
容量 洗濯9キロ/乾燥6キロ
ミストリフレッシュ機能・新サイレント構造 あり なし
サイズ 639(幅)×716(奥行き)×1023(高さ)ミリ(給・排水ホース含む) 639(幅)×701(奥行き)×1023(高さ)ミリ(給・排水ホース含む)
標準使用水量 洗濯時 約83リットル
重さ 81キロ 79キロ 68キロ
発売日 10月20日 11月1日
実売想定価格 30万円前後 26万円前後 22万円前後

 「ダンシング洗浄・乾燥方式」は、ドラムが回転し衣類が落下する従来の“タンブリング”に加え、新たにドラムを左右に往復させる“クイック反転”を行う。ドラムの往復運動の際に“もみ洗い効果”が生まれ、これまでタンブリングの“たたき洗い効果”だけでは落ちにくかった繊維の奥の汚れもしっかりと落とし、洗剤の浸透率もアップしたという。また、乾燥を行う際にも、細かく動かすことで衣服が絡まりにくくなり、ふっくらと仕上がる。

photophoto 表面汚れを落とすタンブリングと、奥の汚れを落とすクイック反転のダブル洗浄が可能。クイック反転では洗濯物が右に左に“ダンス”する。右の写真は、皮脂汚れと同じ成分が付いたTシャツを、従来製品と新製品とで5分間洗濯したものの比較。右のTシャツが新製品で洗濯したものだ

 この新しい洗浄・乾燥方式は、新開発の「デュアルDDモーター」によって実現した。すばやい往復運動の負荷に耐えるため、ドラムのローターをステーターの内側と外側の両方に配置(従来は内側のみ)、さらに磁極マグネットの数を8個から60個に増量している。回転の精度となめらかさがアップすることで、駆動音も抑えられた。

photo デュアルDDモーターの内部構造

 上位機種のNA-VR2200L/Rは、新機能「ミストフレッシュ」を搭載。これは乾いた衣服に水を霧状にしたミストをあてることで、“消臭”や“しわ伸ばし”を行う機能だ。まず衣服とニオイの分子の間にミストが入り込み、その後温風を当てることでニオイ分子がはがれる仕組みとなっている。通常の衣類はドラムを回転させながら、またジャケットなどの形崩れが気になる衣類はドラムを停止しながらミストフレッシュを行う。

photophotophoto ニオイレベルセンサーの数値が1000を超えていたTシャツに「ミストフレッシュ」を行うと、外気とほぼ同じレベルにまで落ちた。また小ジワもきれいに落ちている

 また、騒音を抑える「新サイレント構造」も取り入れている。ドラムが発する騒音を吸収する「ソフトファイバーパネル」や、重心を安定させるバランスウェイト、さらには振動をおさえるサスペンションやダンパーなどを備え、騒音を定格9キロでの洗濯で約28デシベル、脱水でも約37デシベルに抑えた。

 NA-VR2200L/R及びNA-VR1200L/Rでは、ヒーターを使わずにエアコンの原理で温風を循環させるヒートポンプ乾燥方式を採用。これにより、ヒーター乾燥方式よりも消費電力を抑えている。また水冷却の必要がないため、節水にも貢献する。

photo 高見和徳本部長

 このヒートポンプ乾燥方式で高めた省エネ性能と、今回採用した新しい洗浄方式/モーターにより、ユーザーがドラム式洗濯乾燥機に求める「省エネ性」「節水性」「汚れ落ちのよさ」「運転音の静かさ」のニーズに対応することができたと、アプライアンスマーケティング本部の高見和徳本部長は説明。なおダンシング洗浄・乾燥方式は同社が中国に設立した中国生活研究センターと合同で開発したもので、同機能を備えたモデルが中国でも販売される。

関連キーワード

洗濯機 | ドラム式 | 松下電器産業


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.