節電意識が高まっているためか、今年は熱中症で搬送された人が昨年よりもかなり増えているという。そんな中で注目を集めているのが熱中症計だ。熱中症計とは気温や湿度を測定して熱中症の危険を知らせる機器のことで、「熱中症指数計」とか「熱中症指標計」とも呼ばれている。各社からさまざまなタイプが発売されており、効果的な熱中症対策グッズとして人気だ。
今回はこの熱中症指数計について購入する際のチェックポイントを紹介するとともに、各社から発売されている製品の特長をそれぞれ紹介しよう。熱中症指数計の購入を検討している人は購入する際の参考にしていただきたい。
「熱中症」とは、高温多湿な環境において体内の水分や塩分のバランスが崩れて体温調整機能がうまく働かなくなり、体内に熱がたまって身体が不調になる症状である。気を付けなければならないのは、熱中症は屋外で活動しているときだけでなく室内でも起こりうるということ。就寝中に熱中症を起こして夜中に救急搬送される事例も少なくないというから要注意だ。
熱中症の予防にはこまめな水分や塩分の補給、そしてエアコンによる温度調整が有効だが、暑さの感じ方は人によってさまざまなので、自覚症状がないままいつのまにか熱中症に陥ってしまうこともある。そこで指標として活用できるのが熱中症計だ。
熱中症計において熱中症の危険度を示す指標として用いられているのが「WBGT値」である。WBGTとは「湿球黒球温度」の略で、気温や湿度、輻射熱などの要素を総合的に考慮した指標のこと。WBGTと気温および湿度との関係、そして日常生活における熱中症予防指針は以下の表の通りで、WBGT値は気温と同じように「℃」という単位で表される。
気温と湿度を測定した上でこのWBGT値を割り出し、危険度を表示するのが熱中症計の役割だ。その種類は大きく分けて室内用の据え置き型と、屋外に持ち運べる携帯用タイプの2種類がある。さらに危険度をデジタル表示するデジタル熱中症計と、危険度を針で指し示すアナログ式のものに分けられるが、現在市販されているものはデジタル式が主流だ。
デジタル式は使用するのに電池が必要だが、ランプの点灯やアラームによって危険を知らせてくれるので、定期的に危険度をチェックする必要がない。アナログ式は能動的に指数を読み取る必要があるが電池は不要だ。前述したように熱中症というのは自覚症状がないまま起こる可能性があるため、どうせ買うなら危険を音や光で知らせてくれるデジタル式のほうがおすすめだ。
それでは各社の熱中症計をメーカーごとに見ていこう。
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