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全文公開! 賢いテレビって、どんなもの?(中編)「ITmedia スマートテレビ研究所」第一回シンポジウム(2/4 ページ)

» 2011年08月24日 20時11分 公開
[ITmedia]

麻倉 無線LANで、DLNAでやっているからこそできる。だからこのスマートテレビを家の中で支える非常に重要な技術がもうあるんだよ、ということですね。

いとう そうなんですね。知らないうちに使っているということですね。

麻倉 そうそう。ま、知らなくていいんです。

いとう いいんですか!? 分かりました(笑)

本田 どう使わせるかが一番重要なんですよね。どう使ってもらうかというのがね。

麻倉 だから手裏剣なんか、分かりやすい。一番分かりやすい。

乙武 なんとここでお知らせ。Ustreamの総計の視聴者が3000人! すごい。ありがとうございます。みなさん、がんがんTwitterなどでつぶやいていただいて、ますます増やしていただければと思います。ニコ生の方も増えているそうです。ありがとうございます。

 さあ、今、麻倉さんに解説していただいたDLNA。僕も噛むくらい難しかったですけれども(笑)、事前に、このDLNAをどれくらいの方が使っているのか、つまり自宅などで、どうネットワーク構築をしているのか、していない方がいるのか、その割合というのもアンケートをとっていますので、じゃあ、また本田さん、お願いしてもよろしいでしょうか。

本田 はい、よいしょ。

乙武 手裏剣で飛ばしていただいています。さあ、出ました。自宅でホームAVネットワーク構築しているか、していないか。

ホームAVネットワーク構築してる?【29分40秒前後〜】

本田 これすごい数字ですね。

いとう 構築していますね。

乙武 4割の方が構築している! これちょっと僕にとっては意外な。多いな、という。

いとう 多いですね。

麻倉 欧米はね、もともとマルチルーム文化がすごくあって、「他で見たい」だったんですけど、日本は結構、スタンドアローンなんですよ。そういう文化がずっとあったんだけど、これは驚異的ですね。DLNAが始まって7、8年経ったんですけど、最初は全然伸びてないんだけど、これ、つい最近ぐっと伸びてきたんですね。

本田 DLNAは単に映像を共有していたりとか、映像と写真と、画像ですね、あと音楽とを共有できるんですけど、そのうちの1つだけ使っている人って結構いると思うんですよ。パソコンの中にある音楽っていうのを、別に例えばネットワー機器をつないでおいて、音楽を聞くとかテレビを見るとかという人は、最近そういう機器が多いので、使ってらっしゃる方が多いんじゃないかと思います。

 もう1つ、DLNAを使うと、先程Twitter見ているとですね、「ブラウザの機能を使わなかったのは、テレビの中のWebブラウザって遅いんだもん」と。それはそうなんです。本当に使えないんですよね。パソコンでやる方がよっぽどいい。なんだけども、例えばDLNAを使うと、パソコンで使っていて、「これを見たい、このWebを見たい」というときに、画像にしてポンと送ってくれてもいいわけじゃないですか。そういういろんな連携がDLNAだとできるようになると思いますので。これだけつながっているわけじゃないですか。これだけつながっていると、あとはもう、いかに簡単に使えるようにするか、もしくはその3つの要素を使ってもっと違う使い方を提案するとか、色々広がりが出てくると思います。

麻倉 家の中は全部行くんですけど、別に家の中にいかなくても、おとなりでいいわけですよ。ここでもいいわけですよ。今まで、ケーブルでつないだりといったことが必要だけど、そうじゃなくて、ここでも行くわけですよ。だから、どこでも行けるわけで、非常に便利ですよね

乙武 松村さん、では、このDLNAっていうのは、言葉だけ聞くと難しそうですけれど、概念なり、利用なさっている方っていうのは、実は結構前からいたんだよと。

松村 そうですね。Twitterなんかを見ていても、意外とDLNAという言葉を知らないという方が結構いらっしゃったんですけど、でも、パソコンとかテレビとかをうまく連携させて映像や写真を見ているという方もポロポロいて、その方はもちろん使ってらっしゃるということなんですよね、だから、Twitterにも出てきましたが、クラウドってもうほとんど意識しないで使っている状態になりつつあるんですけど、それと同じようなことが、もしかして構築していないって答えた6割の方も、実は使っているけれど気づいていない可能性もありますね。

麻倉 DLNAってね、名前は知らないけど、「なんちゃらネットワーク」とか「おとなりネット」みたいな、優しい名前でメーカーさんはいっているんですね。だから、それを使っているかもしれない。

本田 そう、DLNAって名前がないんですね。独自に「メーカー間でつながるようになってます」っていっているんだけど、実はDLNAを使っているんですよ。あと、もう1ついい忘れていたんですけど、スマートフォンを各社が発売していますけれど、iPhone以外の、特にAndroidですね。Androidを採用したスマートフォンって結構、DLNAの機能が最初から入っているのが多いんですよ。

乙武 あ、そうなんですか。

いとう へえ。

本田 先ほどの手裏剣の機能もそうですし、AQUOS PHONEもそうですし。そういったスマートフォンを使っていると、DLNAに対応したテレビを使って、自分が撮影した写真、動画だとかをヒュッと表示することができます。

乙武 僕らも言葉自体には不慣れでしたけれど、意外にそういう環境は身近なものであったし、今後もメーカー側もどんどん、DLNAを使ったサービスの構築というものが、1つの鍵になってくるのかな、ということですかね。

麻倉 やっぱり今まで単体の世界だったのが、これからは初めからシステムで考えようと。それが2つなのかな、3つなのかな、というのが当たり前の世界になってきたというのは絶対いえるんですよね。

乙武 なるほどね。さあ、では、ここで2つ目の議題に移って行きたいと思います。こうした色々と解説いただいたスマートテレビなんですが、どうしたらユーザーにとって、もっと便利なものになっていくのか。そのあたり、みなさんとまた話しあっていけたらなと思うんですけれども、スマートテレビ、これユーザーにとってどういう風にしたら、もっと便利になっていくんでしょうか。麻倉さん、まず、どんな人がこのスマートテレビを求めていくことになってくるんですかね。

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