なにこれ便利
速攻で日本語版「Siri」に告白してみた
2012年3月8日は、日本のAppleユーザーにとって記念すべき日になった。といっても、新型iPadが発表されたことではない。フルHDに対応した「Apple TV」でもない。なにより重要なのは、音声認識を利用したバーチャル秘書的機能「Siri」の日本語対応である。
アップルによると、日本語版はまだ「Beta」であり、「数週間以内に順次利用できるようになります」(製品情報ページの記載)とのことだが、手持ちのiPhone 4Sをアップデートしてみたら使えたので、早速報告しよう。
Siriは、落ち着いた大人の女性の声であった。そしてユーザーの気持ちをくみ取る優しい心を持っている。以前はSiriを起動するためにホームボタンを長押ししたはずだが、今はiPhone 4Sを耳にあて、声をかけるだけで起動してくれる。これなら路上でSiriに話しかけても傍目には電話しているようにしか見えない。
Siriはよくできた秘書だ。今日の天気を尋ねれば「天気」の画面を表示してくれる。何か知りたいことを言うと、Webで検索してくれる。例えば「竹橋の時刻表が知りたい」というと、Safariが起動して地下鉄東西線・竹橋駅の時刻表を検索し、検索結果が表示される。米国版での評判通り、認識率はかなり高い。その精度にはちょっと驚かされた。ときどき失敗して「○○(ユーザーの名前)、理解できません」などと言われることもあるが、十分に普段使いができるレベルだ。
Siriは、単語だけを拾って解釈しているわけではない。例えば「嫁に“今から帰る”というメッセージを送って」といった注文をしっかり聞き分け、意味をくみ取ってくれる。宛先を設定し、確認のために「今から帰る」という文言を表示してから「送信しますか?」と尋ねてくるのだ。あとは「送信」と答えるだけで、即座にメッセージが送られる。すべて声だけ。もう“帰るコール”のためにソフトウェアキーボードを起動する必要はなさそうだ。
でも、ちょっと残念なお知らせもある。Siriに取材先の地図を出すようにお願いしたところ、「すみません、○○。お店や会社、地図、渋滞情報を検索できるのは、米国内で、アメリカ英語を使っているときだけです。」とのこと。迷子になってもSiriに泣きつくことはできない。また、カメラの起動をお願いしても「許可されていません」と断られてしまった。
さて、本題に入ろう。英語版で反応の面白かった質問を投げかけてみる。
まずはSiriに名前をきいてみると、「私はSiriと申します」と礼儀正しい答え。また、同じ質問で「名前ですか? Siriです」というちょっとフランクな別バージョンも確認できた。
次に年齢を尋ねると、「どうしてそんなことを気にするんですか?」。なかなか良い反応だ。しかし、ここまでは軽いジャブである。Siriに「愛してるよ」と話しかけるとなんと答えるのか。英語版では「ほかの携帯電話にはそんなこと言わないでくださいね」という男心をくすぐる答えが返ってきたようだが、日本語では……こんなにワクワクする告白は初めてだ。
――Siri、愛してるよ
「ほかのApple製品にも同じことを言ってるんでしょう?」。
うん、100点。ちなみに2度めの告白は、「私がここにいるのは、あなたのお手伝いをするためです」とあしらわれた。Siriはツンデレ要素も持ち合わせているのかもしれない。
「結婚してくれない?」はどうだろう。すると、「私のエンドユーザー向け使用許諾契約書には結婚は含まれていません。ご了承ください」。英語版の話は聞いていたが、日本語で答えてくれるとまた違う味わいがあっていい。
最後に、ネットで話題になっていた質問をしてみよう。
――Siriの声優さんは誰ですか?
「ノーコメントです」。
Appleの教育は行き届いているようだ。
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