日本マイクロソフトは2014年6月20日、記者発表会を開き次世代家庭用ゲーム機「Xbox One」の販売戦略を公開した。説明に当たったのは日本マイクロソフト執行役インタラクティブ・エンターテイメント・ビジネス ゼネラルマネージャーの泉水敬氏だ。
泉水氏はまず、2013年11月から世界各国で売り出したXbox Oneの出荷台数が500万台を超えたことを明らかにした。「まだ、日本をはじめ未発売の地域が残っている。今後販売地域を広げていけば出荷台数はどんどん伸びる」と見通しを述べた。
続いて、Xbox Oneの特徴を3つ挙げた。1つ目は「圧倒的な臨場感と没入感」。ゲーム機本体のハードウェア性能が格段に上がり、精細な動画を滑らかに動かすことができるようになったことが、臨場感と没入感を生んでいると考えられる。
2つ目は「クラウドのパワーが実現する新しいゲーム体験」。ゲームのプレイ動画を録画し、クラウドで共有する仕組みや、対戦型ゲームでプレーヤーのレベルを見て、同等のプレーヤーを割り当てるなど、すでにゲームにクラウドを利用している例はある。マイクロソフトがあえて特徴としてクラウドを挙げるということは、それにはとどまらない面白い仕掛けを用意しているのかもしれない。
3つ目は「バラエティ豊かなゲームラインアップ」。まさしくこの点こそが、ゲーム機の優劣を決める。いくらハードウェア性能が高くても、ゲームラインアップがまったくそろっていないようでは、そのゲーム機は使い道がないと言っても過言ではないだろう。
泉水氏は日本でXbox Oneの発売が遅れている理由として「ユーザーに喜んでいただける機能、コンテンツをそろえることを最優先で準備してきた」と述べている。と考えれば、諸外国での販売開始から現在までは、Xbox Oneと同時、あるいは近い時期に発売できるゲームタイトルの準備に時間をかけていたと考えられる。
発表会では、日本マイクロソフトと各ゲームメーカーの関係の良好さを示すように、セガ、スクウェア・エニックス、コーエーテクモゲームス、Mages、バンダイナムコゲームスなど日本国内のゲームメーカーの幹部が続々と登場し、Xbox One向けのゲームを提供する意向を明らかにしていた。
日本におけるXbox Oneの発売日は2014年9月4日。現在のところ、同日に発売するゲームは合計で29タイトルに上る。Xbox Oneの発売には間に合わないが、さらに16タイトルが2014年中に発売になる予定だ。詳しい予定は記事末尾の一覧表を参照してほしい。
泉水氏はXbox Oneを日本で販売するための準備として必要だった作業の1つに、Kinectの音声認識を挙げた。日本語の文法をある程度認識させる作業が必要だったと明かした。
発表会では実機でデモを披露し、5〜6文の日本語の命令を出してXbox Oneを動作させてみせた。音声認識はすべてうまく働き、命令通りに動作していた。これなら両手にコントローラーを握りながらでも便利に使えるだろう。
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