魅せる電子楽器「TENORI-ON」、ついに国内発売
ヤマハは4月25日、電子楽器の新製品「TENORI-ON」(テノリオン)を発表した。16×16個のLEDボタンを使って直感的に操作する全く新しい“音楽インタフェース”。昨年9月から英国でテスト販売を行い、多くのプロミュージシャンや音楽愛好家に受け入れられている。国内では5月12日からネット直販を開始する予定だ。価格は12万1000円。
TENORI-ONの基本コンセプトを考え、ヤマハと共同開発したのが、メディアアーティストとして知られる岩井俊雄氏だ。岩井氏は、電子楽器の登場により、楽器の“形”と出てくる“音”に関連性がなくなったと感じていたという。
「今、世界で一番使われている電子楽器はラップトップのパソコン。アコースティックな楽器と違い、その形に必然性はなく、演奏者を見ていてもあまり面白くない。テクノロジーは進化したが、新しい楽器を生み出すイマジネーションに欠けているのではないか」(同氏)。
TENORI-ONの外観は、これまでのどんな楽器とも似ていない。一辺約20センチのマグネシウム合金製で、フレームの内側に白色LEDを縦横各16個配置した独特のスタイル。このボタンを押すと音と光が出る。さらに本体背面にも同様のLEDを備え、演奏に連動して光るため、観客は演奏者と同じ視線で演奏のクセや気配まで一緒に感じとることができるという。「映像を伴う音が、新たに生み出す感動がある」(岩井氏)。
音源には、253の音色を持つAWM2音源を使用しており、SDカードスロットを使ってサンプリングしたオリジナルの音を追加することもできる。ボタンの押し方でさまざまな演奏が感覚的に行えるモードなど6つの演奏モードを搭載。シンセサイザーやシーケンサーのように音楽を制作していくモードもある。さらに画像処理ソフトのような“レイヤー”機能を駆使して、パートやトラックごとなど、段階的に楽曲を作成することができるという。シーケンサー機能も内蔵しており、演奏データをSDカードに記録したり、MIDI接続したほかの楽器と演奏するといったことが可能だ。
「演奏したデータは“ソングファイル”という形でSDカードに記録する。このファイルはとても軽く、メールなどに添付して気軽にやり取りできるのが特徴。もちろん光の動きまで記録しているため、パフォーマンスそのものを人に伝えることができる」(岩井氏)。
外形寸法は、205(幅)×205(奥行き)×32(厚さ)ミリ。本体重量は約700グラム(電池含まず)。電源にはアルカリ単三形乾電池×6本を使用する。
なお、ヤマハではTENORI-ONの発売に合わせ、東京、大阪、名古屋など全国8カ所のレコードショップや美術館で実機を展示する予定だ。詳細は公式サイトに掲載される。
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