「ダ・ヴィンチ」から「X-ファイル」「バットマン」まで、洋画BDが面白い!:本山由樹子の新作劇場 特別編(2/2 ページ)
名前は聞いたことがあるけど……と未見の作品はありませんか? 書籍もヒットした「ダ・ヴィンチ・コード」やテレビシリーズで人気を博した「X-ファイル」の劇場版など、今月もおすすめBDを紹介します!
「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」
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ベン・スティラー監督、主演のコメディ。落ち目のアクションスター(スティラー)、下品すぎるジャンキー芸人(ジャック・ブラック)、オスカー常連の役者バカ(ロバート・ダウニーJr.)という問題だらけのハリウッドスターたちが、戦争映画「トロピック・サンダー」の撮影に臨むが、ベトナムで本物の戦闘に巻き込まれて右往左往。
「地獄の黙示録」「プライベート・ライアン」「フォレスト・ガンプ/一期一会」のパロディから、オスカーをとるための業界論など、きわどいネタや皮肉がてんこ盛り。スティラーの顔の広さを証明するかのように、マーティン・ローレンス、トビー・マグワイアとカメオ出演者も豪華。なかでも、銭ゲバプロデューサーを演じたトム・クルーズはノリノリの熱演でゴールデン・グローブ賞候補になった。ちなみに黒人メイクで挑んだダウニーはまさかのアカデミー賞にノミネート。
特典も主要キャスト3人がWeb用プロモーション映像について意見交換する「やり過ぎプロモーション映像」、劇中とは異なるカツラをかぶったトム・クルーズの「ダンスシーン・テスト映像」、残念ながらカットになった俳優たちのアドリブ集「やり過ぎた男たちの記録」、キャストによるオーディオ・コメンタリーなど特典も充実している(発売中/角川エンタテインメント/4935円)。
ダイアリー・オブ・ザ・デッド
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映画界の生ける伝説、ジョージ・A・ロメロ監督による最新ゾンビ映画。特典はジョージ・A・ロメロらスタッフによるオーディオ・コメンタリー、インタビューや特殊メイクの舞台裏を収めたメイキング映像、登場人物の告白、撮影1週目の記録など。
山中で自主制作映画のロケをしていた大学生たちの耳に、街で死人がよみがえっているというニュースが飛び込む。ロケを中止して下山した彼らは、次々と遭遇するゾンビたちを手持ちカメラに収めるが……。
ドキュメンタリータッチのゾンビ映画。「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」や「クローバーフィールド/HAKAISHA」、「REC/レック」と同じ手法である。手持ちカメラでとらえた主観映像は臨場感にあふれ、リアルな恐怖を感じさせる。
メッセージ性があるのもロメロ作品の特徴の1つで、現代のメディア社会を痛烈に批判している。ホラーとしてもクオリティが高く、スプラッター描写の巧さ、ゾンビを退治する方法にもアイデアが盛り込まれ、さすがゾンビ映画の父、そこらのゾンビ映画とは一線を画す出来栄えだ。
タランティーノ、スティーブン・キング、ギレルモ・デル・トロらロメロを崇拝するクリエイターたちがニュースを読む声でカメオ出演、特典の「カメオ出演者たちの声」でも確認できるのであわせてチェックしてみよう。ちなみにロメロ本人は警察署長役でニュース映像に登場(4月22日発売/ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント/4935円)。
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