夏の水辺はコレで撮る――今夏の防水デジカメ徹底チェック(中編)(4/4 ページ)
夏の防水デジカメレビュー、水着に続く中編は、水中での撮影と風景写真、それに各機種のまとめ。どの機種も個性があるのでじっくり選んでほしい。
FinePix Z33WP
D10は「防水・耐衝撃デジカメにしか見えない」デザインだったのに対し、Z33WPは「とても防水デジカメには見えない」ポップなデザインが特徴。とにかく小型薄型軽量カジュアルな防水デジカメだ。
水中やアウトドアで使うデジカメというよりは、“普段使ってるポップで可愛いデジカメを海にも持って来ちゃったけど、全然OKだったー”という感じ。耐衝撃についてはやや不安があるので、そんな人は別売りのシリコンジャケットを組み合わせて使うのがいいだろう。このくらいならZ33WPの軽さや薄さをさほどスポイルせずに使える。
背面の操作系を見ると分かるように、使い勝手よりデザインを優先した感があるが、そもそもこのカメラは細かいセッティングをあれこれした凝った撮影よりは「シーンぴったりナビ」に合わせておいて、細かいことはカメラまかせでパシャパシャ撮るのが向いている。そういう意味では特に問題は感じない。
他の防水デジカメに比べるとやや細身で液晶モニターのクオリティも高くない。光学式手ブレ補正も未搭載とランクとしては「普及型デジカメ」で、低価格で気軽に買って気軽に使うものと思ってよさそうだ。なお、FinePixではあるが、xD-ピクチャーカードには非対応。SD/SDHCカードのみなので、旧来のFinePixから買い換えたり買い増す人は注意。
Optio W80
Optioの防水シリーズも長く続いているが、スリムなデザインというコンセプトはずっと変わらない。今回のW80は前モデルのW60に比較すると防水能力がちょっと向上し(4メートルから5メートルに)、さらに耐衝撃性能を新たに身につけた。それを象徴すべく、四隅にちょっとしたプロテクターがついている。
今回は撮影日の関係で製品版が間に合わなかったので作例はないが、28ミリからの広角系ズームに加えて、ハイビジョン動画撮影機能や9シーンを自動認識するオートピクチャー、スマイルキャッチやまばたき検出、フレーム合成などOptioらしい機能を備えている。
光学式手ブレ補正が未搭載なのが残念(電子式手ブレ補正搭載)だが、それ以外ではなかなかよくまとまった日常でもレジャーでも使える汎用性の高いコンパクトデジカメといえよう。
こうしてみると、ひとくちで「防水コンパクトデジカメ」といっても、5台とも個性がはっきりしていて面白い。
キャンプやトレッキングに持っていくなら、手ブレ補正と耐衝撃性の両方が欲しいし、水中で使うことが多いなら広角系ズームのモデルがいいだろう。動画も撮るなら動画ボタンが独立してついている方が便利だし、ときどき水遊びしながらあるいは川や海でも使いたいけど普段は日常を楽しく撮るのに使うならそういうモデルがいい。
自分がどういう場所でどう使うのか、趣味嗜好や性格を考えるとある程度候補は絞れてくるはずだ。
関連記事
- 夏の水辺はコレで撮る――今夏の防水デジカメ徹底チェック(前編)
今年も各社から防水デジカメが発売された。「防水」といっても意外と機種によって性格が違うもの。さて、どの機種がよいのだろうか。チェックしてみた。 - 手ブレ防止を備えたタフネスデジカメ「μTOUGH-8000」「μTOUGH-6000」
オリンパスが防水や防じん、耐衝撃などの性能を備えたコンパクトデジカメ「μTOUGH-8000」「μTOUGH-6000」を発表。待望の手ブレ補正機能も備えた。 - 日常でも使いたいタフネスデジカメ――オリンパス「μTOUGH-8000」
防水、耐衝撃の“タフ”デジカメ「μTOUGH-8000」は、見た目も使い勝手も中味もフルオートカジュアル系。顔認識や補正機能も搭載し、アウトドアだけでなく、普段使いもバッチリだ。 - 水中でもハイビジョン動画、タフなLUMIX「DMC-FT1」
パナソニックから、シリーズ初の防水デジカメ「DMC-FT1」が登場。防水/防じん/耐衝撃性能を持ちながら、AVCHD Liteによるハイビジョン撮影機能も備える。 - 耐水・耐衝撃・耐寒性能備えた“潜水艦” 「PowerShot D10」
キヤノンがコンパクトデジタルカメラ「PowerShot D10」を発売。耐水・耐衝撃・耐寒性能を備えたタフネスモデルだ。 - 富士フイルム、コンパクトな防水デジカメ「FinePix Z33WP」発売
富士フイルムは、防水・防じん設計のコンパクトデジタルカメラ「FinePix Z33WP」を3月14日に発売する。水深3メートルまでの防水設計。 - 耐衝撃性能を新搭載した防水デジカメ 「Optio W80」
ペンタックスから防水デジカメ「Optio W80」が登場。スタイルを含めた主な特徴はOptio W60を継承するが、新たに耐衝撃性を備えることで、ますます利用シーンを選ばなくなった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.