ソニーの“ウォークマン”最上位機「NW-ZX2」詳報――DSD再生の強化やmicroSDカードに対応:2015 CES(2/2 ページ)
「2015 International CES」で発表されたハイレゾ対応ウォークマンの新しいフラグシップモデル「NW-ZX2」さっそく展示会場で試聴してきたので、詳報をお届けしよう。
電源周りの強化も図られた。電気二重層キャパシターやOS-CONのコンデンサー、大容量のバッテリーパックを搭載。厚膜の銅箔を施したプリント基板にOFCケーブル、部品の接合に鉛フリーはんだを使うなどのこだわりで高音質化を徹底したことにより、高解像でパワフルなサウンドを実現している。なおバッテリーライフは192kHz/24bitのFLACファイル再生時で33時間としている。
展示機のヘッドフォン「MDR-1A」で試聴した
会場に展示されていた「NW-ZX2」とヘッドフォン「MDR-1A」の組み合わせでハイレゾ音源を試聴した。ZX1で推奨されていたソニー独自のイコライザープリセット「ClearAudio+」は引き続き搭載する。最初はこれをオンにした状態でマイケル・ジャクソンのアルバム「XSCAPE」から「Love Never Felt So Good」聴いてみたが、低域が強く中低域とのバランスが良くないように感じられたため、これをオフにしてみたところ、中高域の繊細さと透明感が引き立ってきた。低音も解像感が豊かでキレ味が鋭い。
「MW-ZX2」と「MDR-1A」をベースにしたBluetoothヘッドフォン「MDR-1ABT」の組み合わせによる、LDACをオン/オフで切り替えた際の効果が比較できる試聴展示も体験した。LDACをオンにした状態で聴くと確かに高域の情報量が一段と増して、音楽の表情が豊かさを増してくるようだ。
プレスカンファレンスでは日本国内の発売時期に関するアナウンスはなかったが、順当にいけばZX1の兄弟機、あるいは後継機としてウォークマンの上級ラインアップに加わるはず。今後の発表を心待ちにしたい。
関連キーワード
ハイレゾリューション | ソニー | DSD | ウォークマン | Bluetooth | CES | コーデック | microSDカード | Android 4.2 | デジタルフィルター | NFC(Near Field Communication) | S-Master | はんだ | ウォークマン Zシリーズ
関連記事
- ソニー、ハイレゾ対応ウォークマンの最上位機「NW-ZX2」を発表――新コーデック「LDAC」も訴求
ソニーは、International CES開幕前日のプレスカンファレンスで新しいハイレゾ対応ウォークマンやBluetooth接続に使用する新しいコーデック「LDAC」を披露した。 - ソニー、ハイレゾ対応ウォークマン「NW-A10」「NW-S10」シリーズの本体ソフトをアップデート
ソニーは、ハイレゾ対応ウォークマン「NW-A10」「NW-S10」シリーズ(NW-A16、NW-A17、NW-S14、NW-S15、NW-S14K、NW-S15K)の本体ソフトウェアアップデートを公開した。 - ハイレゾを最も手軽に楽しめる一体型ヘッドフォン(前編)――ソニー「MDR-1ADAC」を聴く
今回はハイレゾ再生がとても手軽に楽める、本体にDACとアンプを内蔵した「一体型ヘッドフォン」に注目、ソニー「MDR-1ADAC」を取り上げよう。気軽にハイレゾのリスニング環境を整えたいという方にオススメだ。 - ソニーのプレミアムヘッドフォン「MDR-1A」を前モデルと徹底比較――「PHA-3」とのバランス接続も試す
最新のハイレゾ対応機器をピックアップするシリーズ。今回はソニーから10月末に発売されたプレミアムヘッドフォン「MDR-1A」をピックアップしよう。「iPhone 5s」からのハイレゾ再生や「PHA-3」とのバランス接続も検証する。 - ハイレゾの“空気感”を再現する極上のイヤフォン――ソニー「XBA-Z5」誕生の軌跡
「MDR-EX1000」以来、約4年ぶりにソニーから登場した新しいフラグシップイヤフォン「XBA-Z5」。新しい世代のハイレゾ対応イヤフォンとして完成させた本機の開発秘話を開発担当者に聞いた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.