広報はつらいよ誠 Weekly Access Top10(2007年12月11日〜12月17日):

» 2007年12月23日 23時35分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 先週、最も読まれた記事は「人はなぜマルチ商法にはまるのか?」。記者の知人に“マルチ商法”の仕事をしている人がいるが、やはり山口氏が指摘しているように、販売会員(ディストリビューター)の持つ在庫は連結決算から外していた。

 その知人と仕事の話になると、必ず「ウチが扱っている商品は、モノがいいから」と自慢する。もし読者の周りでマルチ商法をしている人がいれば、山口氏のこの言葉を思い出してほしい。「モノがいいならなぜ代理店制度をやらないのか?」。さらに山口氏は「(中略)この究極の質問に答えることはできない」。しつこく販売を薦めてくる人がいれば、この質問を投げ掛けてみてはどうだろうか?

広報の2つの悩み

 話は変わるが、今年も多くの人にお世話になった。中でも取材の際には、企業の広報担当者と接する機会が多い。報道陣の前で新商品や業績を発表する際、多くの企業は広報が出席する。もちろん不祥事が発生した際の謝罪会見も広報活動の1つで、この対応によって、その後の企業を大きく左右すると言ってもいいだろう。

 各社の広報担当者に悩みを聞くと、よく出てくるものは、大きく分けて2つあるようだ。1つ目は“ワンマン社長”で、会見や取材の席で、社外秘まで漏らすケースが多いという。取材する立場からすれば嬉しいことだが、広報にしてみればいつもハラハラして仕方がない。「マスコミの方からは“ご意見番”と言われて、つい調子に乗って、しゃべり過ぎている」と、ある金融機関の広報は不満を口にした。

 もう1つの悩みはマスコミ対策だ。ふだんから多くのマスコミと接する機会が多い広報だが、トラブルは絶えない。

 マスコミとのトラブルを避けるため、発言のメモをとる広報は多い。しかし記者会見の席で、堂々とテープレコーダーを置く会社にはびっくりした。

 これは、ある会社の業績発表の光景。会見が始まる前に、広報は各テーブルに1台ずつテープレコーダーを置いていった。その理由を聞くと「言った言わないというケースがないように、録音させてもらっています。これまでにマスコミとの間でトラブル? それは一切ございません」――。広報というと「華やかな仕事」といったイメージがあるかもしれないが、結構“つらい”のかもしれない。

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