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» 2008年06月19日 00時00分 公開

第2回 ファイナンスの全体像保田先生! 600秒でファイナンスを教えてください(5/7 ページ)

[保田隆明,Business Media 誠]
JMA Management Center Inc.

 貸借対照表は図10のように「ハコ3つ」で覚えてください。

BSはハコ3つ

 左側のハコ?が持っている資産の合計です。個人の場合に当てはめると、車・パソコン・現預金・投資している株券などです。誰かにお金を貸している場合も、戻ってくれば皆さんの資産となりますので、こちらに含まれます。

 右側上のハコ?には負債が含まれます。家のローン・リボ払いのスーツの残金・ツケで飲み食いした飲食代などが含まれます。そして左側の資産のハコ?と右側上の負債のハコ?の差が右側下のハコ?=自己資本(株主資本)、となります。

 個人の場合は、資産は現預金・株・不動産・車、負債はローン・リボ払い・ツケ程度で項目数が限られているので、非常にシンプルですが、企業の場合は項目が多岐に渡ります。このため難しそうに見えますが、基本はその個人の場合と変わりません。もう少し実際の企業の貸借対照表に近づけると図11のようになります。

ハコ3つをもう少し細かくすると

 流動・固定・有形・無形というお堅い言葉が出てきましたが、流動は短期、固定は長期と読み替えても構いません。

 いつでも引き出せる銀行の預金や数ヶ月以内に商品として販売されるであろう商品在庫などは流動資産であり、それに該当しない不動産などは固定資産です。また、個人の場合は形のある資産=有形固定資産しか存在しないでしょうが、企業の場合は無形の固定資産(特許・著作権・ライセンスなど)が存在します。それら「目に見えないけれども資産価値があるもの」を無形固定資産として計上します。

 負債についても1年以内に返済予定の短期の借入金やツケでの支払い(企業の場合は買掛金と呼びます)が流動負債に、1年を超える期間の借入金は固定負債になります。

 そして、実際の貸借対照表では各ハコに含まれる項目をさらに細分化していきます。

 ただこれだけのことです。

 また漢字ばかりで難しい印象になってしまいましたが、損益計算書と同じように、「用語を覚えてください」ということではなく、貸借対照表は、単に資産と負債を種類別に区分けしているだけのことですよ、ということをお伝えしたいのです。まずは構図で理解してください。

 先ほどと同じように実際の企業の貸借対照表を見てみると、次ページの図12のようになります。これまた用語と数字の羅列にしか見えずに混乱してしまいますが、よくよく見てみると基本は図10のハコ3つ、または図11のハコ6つの構成でできていることがわかります。細かい項目は、それぞれのハコの中でさらに細かく種類分けしているだけのことです。

ある企業の貸借対照表

 財務諸表はこのように図で覚えると簡単です。まずは「階段状の損益計算書」と「ハコ3つの貸借対照表」の構図を頭の中でイメージとして焼き付けてください。

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