金融不安を感じている理由とそうでない理由

» 2008年12月24日 07時00分 公開
[Business Media 誠]

 米国に端を発した金融危機だが、生活者は現在の状況をどのように感じているのだろうか。「不安に感じている(大いに不安+少し不安)」という人は87.9%と9割に迫っていることが、マイボイスコムの調査で分かった。

 また金融状況に不安を感じている人は、具体的にどのような行動をとっているのだろうか。最も多かったのは「生活費の節約を始めた」で37.1%、次いで「娯楽費の節約を始めた」(25.4%)、「月々の預貯金の額を増やした」(5.6%)と続いた。一方で「特に具体的な行動をとっていない」という人は47.9%と、ほぼ半数に達した。

金融不安に対する行動(出典:マイボイスコム)

 現在の金融状況に不安を感じていない人に、その理由を聞いたところ「生活の中で特に影響を感じない」が最も多く42.2%。以下「なんとなく」(19.0%)、「金融問題に対して興味がない」(16.8%)、「株や証券などの金融商品を保有していない」(16.5%)という結果となった。

 インターネットによる調査で、1万5130人(男性46%、女性54%)が回答した。調査期間は12月1日から12月5日まで。

金融機関に対する信頼度「下がった」が47.4%

 あなたはこの1年間で、金融機関に対する信頼は変わったか? との質問に「特に変わらない」が51.2%、信頼度が「下がった(少し下がった+大きく下がった)」が47.4%。またサブプライムローン問題をどれくらい理解しているか、と聞いたところ「知っている(人にきちんと説明できるくらい、よく知っている+人には説明できないが、おおよそ知っている)は72.8%と7割を超えた。

この1年間で、金融機関に対する信頼度は変わったか? (出典:マイボイスコム)

 現在の金融状況に不安に感じている人は、どのように感じているのだろうか。「現在派遣社員をしているが、いつ契約を切られてもおかしくないし、切られた場合次の仕事がすぐに見つかるかどうか分からない。なので不足の事態に備えて、お金はなるべく使わずに貯金するようにしている」(女性30歳)、「就職活動の内定取り消しが気になる。私は今年、就職活動をするので非常に心配」(女性21歳)といった声があった。

 一方、ほとんど不安に感じていない人は「こういうことは時代の変革期に起きることなので、良くなる兆しととらえている。時代に合ったビジネスをしていれば業績は上がるので、大切なのは報道に迷わされないことである」(女性33歳)、「世の中の動きに自分を合わせるのではなく、自分をしっかり保っていればどんな場合にも対応できる」(男性39歳)などの意見があった。

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