インスタントコーヒーやふるふるシェイカーが人気を集める――2008年飲料市場

» 2009年03月04日 07時00分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 富士経済は3月3日、飲料68品目の2008年市場規模見込みと2009年市場規模予測を発表した。

 全体を7種類(嗜好飲料、乳性飲料、嗜好品、健康飲料、果実飲料、炭酸飲料、その他飲料)に分けると、嗜好飲料の市場規模が最も大きく2兆49億円(前年比1.3%減)だった。缶コーヒーが伸びたものの、無糖の茶系飲料(ジャスミン茶やそば茶を除く)が消費者の節約志向の高まりを受け縮小したことが影響した。健康飲料(前年比3.2%減)や果実飲料(前年比6.1%減)も減少するなど、飲料市場全体でも縮小している。

各飲料の2008年市場規模見込みと2009年市場規模予測(出典:富士経済)

 品目別で伸びている分野に注目すると、インスタントコーヒーの市場規模は前年比8.2%増の1811億円。「原料豆や包装資材価格の高騰に対するコスト削減の一環として各社が販促費を抑制した結果、2007年の市場は縮小した。しかし、2008年は景気減退による節約志向が、経済性の高いインスタントコーヒーの追い風となり、市場は拡大したと見込まれる」(富士経済)

 果実着色炭酸飲料の市場規模も、前年比7.3%増の777億円と好調。振ってから飲む炭酸入りゼリーという新奇性から話題になった、コカ・コーラシステムの「ファンタ ふるふるシェイカー」が市場をけん引した。

 その他ティードリンクの市場規模は、前年比5.0%増の250億円。サントリーが新商品を投入したことからジャスミン茶とそば茶が好調で、アサヒ飲料が1月に「黒茶」、7月に「青茶」を発売し、新規参入したこともプラス要因となった。

調査品目(出典:富士経済)

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